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パーキンソン病の原因、パーキンソニズムについて

パーキンソン病の主たる症状は、静止時振戦、筋強剛、無動、姿勢反射障害です。これらの運動症状に加えて、非運動症状(便秘、抑うつ、自律神経障害、睡眠障害、嗅覚障害など)と、あらゆる症状を認める病気です。パーキンソン病についての記事は、こちら

パーキンソン病の発症原因は未だ解明されていませんが、いくつかの仮説があります。今回はそのうちで最も有名な、braak仮説を説明します。braak仮説とは、パーキンソン病の病原体が鼻腔から体内に侵入し、その後飲み込まれて消化管に到達し、鼻と消化管でレビー病変という物質を作り、その後その物質が脳へ上行するという、2003年に提唱されたものです。もちろん仮説なので、批判や議論があるのは事実です。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5304413/

しかし、この仮説は多くのパーキンソン病の症例に当てはまります。

ところで、パーキンソン病様の症状のことを、パーキンソニズムと呼びます。実はパーキンソニズムを認める病気は、パーキンソン病だけではありません。パーキンソニズムを認める病気は、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、Huntington病、進行形Alzheimer病、前頭側頭型認知症などです。あまり聞き馴染みのない病気だと思いますが、いずれも脳神経変性疾患です。また病気以外でも、薬剤や金属中毒、感染症、外傷などでパーキンソニズムをを認めることがあります。

パーキンソン病も、パーキンソン病以外のパーキンソニズムを来す病気も、根本的に治療することは現在の医療では不可能です。しかしパーキンソン病の場合、症状を緩和する薬が多く存在するので、正確に診断することは非常に有意義といえます。

従って、パーキンソニズムを認めた場合、脳神経内科か脳神経外科に相談し、適切な診断を受けることをオススメします。

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