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花粉症外来・アレルギー外来

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花粉症とVIEW39 ― 原因を「見える化」するアレルギー検査

毎年、春や秋になると「くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ」に悩まされる方は多いのではないでしょうか。いわゆる花粉症は、今や国民病ともいわれ、日本人の約4割が何らかの花粉症を持つとされています。しかし、「本当に花粉症なのか」「どの花粉が原因なのか」を正確に把握している方は、実はそれほど多くありません。

花粉症の症状は、風邪や副鼻腔炎、ハウスダストアレルギーなどと似ていることもあり、自己判断では原因を特定するのが難しい場合があります。そこで役立つのが、血液検査によってアレルギーの原因を調べる**VIEW39(ビュー39)**です。

VIEW39とは?

VIEW39は、1回の採血で39種類の主要なアレルゲンを同時に調べることができるアレルギー検査です。花粉症の原因となるスギやヒノキ、ブタクサ、ヨモギ、カモガヤなどの花粉類に加え、ハウスダスト、ダニ、動物(ネコ・イヌ)、カビ、食物アレルゲンまで幅広くカバーしています。

これまで「春はつらいけど、秋も症状が出る」「一年中鼻炎がある」という方の場合、実は複数のアレルゲンが関与していることも少なくありません。VIEW39では、こうした複合的なアレルギーの有無を一度に確認できるのが大きな特徴です。

花粉症診療でVIEW39が役立つ理由

花粉症の治療では、抗ヒスタミン薬や点鼻薬、点眼薬などを使用しますが、原因となる花粉の種類や飛散時期を知ることが、治療や予防の質を高めるうえで重要です。

たとえば、

  • スギ・ヒノキが陽性 → 春先からの早めの治療・初期療法が有効
  • ブタクサやヨモギが陽性 → 秋の症状への備えが必要
  • ダニ・ハウスダストが陽性 → 季節を問わない対策が重要

このように、検査結果をもとに症状が出やすい時期を予測し、適切なタイミングで治療を開始することが可能になります。

「なんとなく治療」から「根拠のある治療」へ

毎年同じ薬を漫然と使っている方の中には、「効いているのか分からない」「眠くなるのがつらい」と感じている方もいるでしょう。VIEW39で原因を把握することで、本当に必要な時期・必要な治療を選択しやすくなります。

また、花粉症と思っていた症状が、実はダニやハウスダストによる通年性アレルギーだった、というケースも珍しくありません。原因が分かることで、生活環境の見直し(寝具・掃除・ペットとの接し方など)につなげることもできます。

採血だけで検査可能

VIEW39は採血検査のため、皮膚テストのような痛みや腫れの心配が少なく、お子さまから大人まで受けやすい検査です。結果をもとに、医師が症状や生活背景を踏まえながら、治療方針をご提案します。

まとめ

花粉症は「毎年仕方なく付き合うもの」ではありません。原因を正しく知ることで、症状を軽くし、日常生活の質を大きく改善できる可能性があります。VIEW39は、花粉症をはじめとするアレルギー疾患の原因を客観的に把握するための有用な検査です。

「自分は何に反応しているのか知りたい」「毎年の花粉症を少しでも楽にしたい」と感じている方は、一度アレルギー検査を検討してみてはいかがでしょうか。