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ギランバレー症候群

ギランバレー症候群について

ギランバレー症候群とは、風邪や下痢を契機に末梢神経が傷害され、感染から1〜2週間後に手足のしびれや脱力感、脈拍や血圧異常などの自律神経障害を生じる病気です。体中に張り巡らされた末梢神経は、神経の興奮を伝える軸索の周りを、髄鞘と呼ばれるタンパク質に覆われた構造をしています。ギランバレー症候群は、風邪や下痢の原因ウイルスに対して機能するはずの免疫が、何らかの理由で軸索や髄鞘を攻撃することで発症すると言われております。

診断は主に、抗ガングリオシド抗体の有無を調べる血液検査、タンパク質や細胞数の異常を調べる髄液検査、末梢神経の機能を調べる伝導検査にて行います。ギランバレー症候群の患者は入院措置が取られ、6ヶ月以内に自然回復しますが、稀に重症化し死に至ることもあるため注意が必要です。免疫抑制剤のステロイドが効かず、中等度以上のケースでは、免疫グロブリン静注療法や血液浄化療法が治療法として選択されます。