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認知症

認知症について

認知症は、後天的要因で社会生活の遂行が困難となるほど多領域の認知機能が障害される疾患です。
団塊の世代の高齢化に伴い、2035年には認知症の患者様が700万人を超えると言われており、決して無視することが出来ない疾患です。

認知症の対応が社会問題となる理由の一つとして、どの診療科で認知症の相談や治療を行っているかが、あまり認知されていないことにあると思います。結論を言うと認知症を専門とする診療科は、脳神経内科、脳神経外科、精神科などです。それらが専門の医師の診察と、血液検査や頭部MRI検査で、認知症の診断ができます。

認知症にも色々種類があります。

アルツハイマー型認知症

認知症の中では最も多いです。初期は新しいことを覚えられない記銘力障害を認め、その後に年月日がわからなくなる、意欲や自発性の低下、元々出来ていたことができなくなるなどの症状を認めます。高度のアルツハイマー型認知症となると、同居人の顔がわからなくなる、着衣や入浴ができなくなる、便や尿失禁をする、などの症状を認めます。
ドネペジルという治療薬もありますが、効果症状の進行を遅らせる程度なので、根治的に改善するものではありません。

血管性認知症

微小な脳血管障害が原因の認知症です。
症状は多彩で、抑うつ、自発力低下、歩行障害、尿失禁などを認めます。
治療は血圧を下げる、血液を固まりにくくする薬を飲むなどですが、一旦出てしまった症状は改善することは少ないです。

レビー小体型認知症

レビー小体という物質が脳に後半に沈着することが原因の認知症です。
症状の特徴は、症状の日内変動、幻視、自律神経障害、レム睡眠行動障害などです。
診断には頭部MRI検査、そしてパーキンソン病の診断で用いるドパミントランスポーターイメージングとMIBG心筋シンチグラフィというものを行います。
治療法はドネペジルというアルツハイマー型認知症の治療薬やパーキンソン病の薬を使いますが、やはり根本的治療は難しいです。