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初診の方とリハビリの方は、診療終了30分前までの受付となります。
【休診日】日祝、水曜午後、土曜午後 ※第2第4土曜
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認知症(にんちしょう)は、記憶や思考、判断力などの認知機能が低下し、日常生活に支障をきたす病気の総称です。特に高齢者に多く見られますが、若年性認知症(65歳未満)も存在します。認知症は進行性の疾患であり、症状が悪化することが多いため、早期に診断し、適切な治療や支援を行うことが重要です。
認知症にはさまざまな原因があり、代表的なものを以下に紹介します。
1. アルツハイマー型認知症
特徴: 最も一般的な認知症のタイプで、全体の約60〜70%を占めます。脳内でアミロイドβというタンパク質が蓄積し、神経細胞が死んでいくことが原因です。記憶障害が初期の特徴で、時間が経つにつれて思考力、判断力、言語能力、社会的な判断力なども影響を受けます。
初期症状: 最近の出来事を忘れる、同じことを繰り返し言う、物の場所を忘れる、計画や判断が難しくなる。
2. レビー小体型認知症
特徴: 脳内にレビー小体という異常なタンパク質が蓄積されることが原因で、アルツハイマー型認知症と似た症状を示しますが、異なる特徴もあります。特に、幻視(実際には存在しないものを見る)が初期の症状として現れやすく、パーキンソン病に似た症状(手の震え、動作が遅くなる)を伴うことが多いです。
初期症状: 幻視、筋肉の硬直や震え、歩行が遅くなる、注意力や集中力の低下。
3. 血管性認知症
特徴: 脳血管障害(脳梗塞や脳出血)によって脳の一部が損傷し、認知機能が低下するものです。血管性認知症は、アルツハイマー型認知症と異なり、発症が急激であり、認知機能の低下もステップ状に進行することが特徴です。
初期症状: 突然の記憶障害、言語障害、運動障害、感情の不安定。
4. 前頭側頭型認知症(ピック病)
特徴: 脳の前頭葉や側頭葉が萎縮することが原因で、感情や行動の変化が目立つ認知症です。記憶障害よりも、人格の変化や社会的な適応の問題が最初に現れることが多いです。
初期症状: 性格の変化、自己中心的になる、社会的なルールを守れなくなる、感情のコントロールが難しくなる。
5. アルコール性認知症
特徴: 長期間の過度のアルコール摂取が原因で発症する認知症で、ビタミンB1(チアミン)の欠乏に関連していることが多いです。記憶や判断力が低下し、全体的に精神的な変化が生じます。
初期症状: 記憶の欠落、意欲の低下、感情の不安定、判断力の低下。
6. その他の原因
パーキンソン病: パーキンソン病の進行によって、動きだけでなく認知症の症状が現れることがあります。
慢性疾患(糖尿病、甲状腺機能低下症など): 慢性的な病気が原因で認知機能が低下することもあります。
脳外傷: 頭部外傷が原因で認知症を引き起こすこともあります。
認知症の症状は人によって異なりますが、共通して見られるものとして以下のような症状があります。
認知症の診断は、医師による詳細な問診、認知機能検査(MMSEなど)、血液検査や画像診断(CT、MRIなど)を通じて行われます。これにより、認知症の原因を特定し、適切な治療法を決定します。
認知症の治療に使用される薬には、主にアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症に対して症状を改善する薬が中心です。これらの薬は認知症の進行を遅らせたり、症状の一部を緩和したりすることが目的で、完全に治癒するものではありません。以下は、主な認知症治療薬の種類です。
1. コリンエステラーゼ阻害薬
認知症の患者では、脳内のアセチルコリンという神経伝達物質が不足しており、この薬はアセチルコリンの分解を抑えて脳の神経細胞の働きをサポートします。アルツハイマー型認知症の初期から中期に使われることが多いです。
例:
ドネペジル(アリセプト): アルツハイマー型認知症のすべての段階で使用され、レビー小体型認知症にも有効とされています。
リバスチグミン(リバスタッチ、イクセロン): アルツハイマー型認知症の軽度から中等度の症状に使用されます。貼り薬タイプもあります。
ガランタミン(レミニール): アルツハイマー型認知症の軽度から中等度の症状に使われ、他のコリンエステラーゼ阻害薬と似た作用を持ちます
2. NMDA受容体拮抗薬
グルタミン酸という神経伝達物質が過剰に作用することで神経細胞が損傷されることを防ぎます。主に中等度から重度のアルツハイマー型認知症に使われます。例:
メマンチン(メマリー): アルツハイマー型認知症の中期から重度の段階で使用され、認知機能や行動の安定に寄与します
3. 抗精神病薬
認知症患者に見られる幻覚、妄想、攻撃性などの行動・心理症状(BPSD)に対して使用されることがあります。ただし、認知機能に対して直接的な効果はありません。慎重に使われるべき薬です。例:
リスペリドン(リスパダール): 認知症に伴う興奮や攻撃性のコントロールに使われることがありますが、副作用が多いので使用は限定的です。
クエチアピン(セロクエル): 行動や精神症状を抑えるために処方されることがあります
4. 抗うつ薬
認知症患者が抑うつ症状を伴う場合に、気分を改善するために処方されることがあります。うつ状態が認知機能に悪影響を及ぼすことがあるため、治療の一環として使用されます。例:
セルトラリン(ジェイゾロフト): 抗うつ薬の一種で、抑うつや不安に効果があります。
パロキセチン(パキシル): 気分改善のために処方されることがあります
5. 抗不安薬・睡眠薬
認知症患者に見られる不安、興奮、睡眠障害に対して使用されることがあります。ただし、これらの薬は高齢者に対して慎重に使われるべきで、転倒や混乱などのリスクがあるため、短期間の使用に留めることが推奨されます。例:
ジアゼパム(セルシン): 不安を抑えるために使われますが、依存性や副作用のリスクがあるため、注意が必要です
6. その他の薬
認知症治療の補助として使われる場合があります。例えば、血液の流れを良くする薬や、抗酸化作用を持つサプリメントなどが併用されることがあります。
認知症の薬物治療は、認知機能の維持や生活の質の改善を目指して行われますが、生活習慣の改善や認知リハビリテーションも重要です。食事、運動、認知訓練などを併せて行うことで、治療効果を最大化することが期待されます。
薬の使用は、患者一人ひとりの症状や進行度に応じて調整されるため、医師と相談して最適な治療を受けることが大切です。