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便秘は、多くの人が経験する消化器のトラブルの一つで、排便回数が少ない、便が硬く出にくい、残便感が続くなどの症状を特徴とします。単なる生活習慣の影響で起こることもありますが、腸の運動機能の低下や薬の副作用、ホルモン異常、神経の病気などが原因となることもあります。放置すると腹部膨満感や腹痛、痔の悪化など日常生活への影響も大きくなります。便秘は恥ずかしさから相談しにくい症状ですが、生活習慣の改善や薬物療法などで多くの場合改善可能です。本記事では、便秘の種類や原因、症状、治療法についてわかりやすく解説します。
便秘は原因や症状に応じていくつかの種類に分類されます。まず代表的なのは弛緩性便秘(慢性便秘)で、腸の筋肉や神経の働きが低下し、便の移動が遅くなることによって起こります。高齢者や運動不足の人に多く、便が硬くなり排便回数が減少するのが特徴です。
次に痙攣性便秘(けいれん性便秘)があります。腸が異常に収縮して便の通過が妨げられるタイプで、ストレスや自律神経の乱れが関与することが多く、腹痛や下腹部の張りを伴うことが特徴です。便の形状もコロコロした硬い便が出やすい傾向があります。
さらに、直腸性便秘(出口型便秘)は、便が腸内を通過しても排便時に肛門周囲の筋肉がうまく働かず、便が出にくくなるタイプです。便意はあるものの排便が困難で、トイレで長時間座ることが多く、いきむ力の低下や骨盤底筋の衰えが関係しています。
また、薬の副作用や内分泌・代謝異常、神経疾患が原因で起こる二次性便秘もあります。抗うつ薬や抗コリン薬、鉄剤などの服用によって便秘が生じる場合や、甲状腺機能低下症、糖尿病、パーキンソン病などの基礎疾患が便秘を引き起こすこともあります。
このように、便秘は原因や症状によって分類され、それぞれに適した対処法や治療法が異なります。便秘の種類を理解することで、生活習慣の改善や薬物治療を効果的に行うことが可能になります。

1. 刺激性下剤
刺激性下剤は、腸の蠕動運動を直接刺激して便通を促す薬です。代表的な成分にはセンナ、ビサコジル、アロエなどがあります。便が腸内に滞っている場合に有効で、速やかに排便を促すため、便秘が強くなったときや短期間で効果を出したい場合に使われます。
作用は比較的強いため、短期間の使用が推奨され、長期連用は腸の機能低下や依存性を引き起こす可能性があります。また、使用中は腹痛や下痢、電解質異常などが起こることがあるため注意が必要です。高齢者や基礎疾患のある患者では、特に副作用リスクを考慮して使用されます。
刺激性下剤は、生活習慣改善や他の便秘薬で効果が不十分な場合に補助的に用いられ、安全に使うためには用量・使用期間を守り、医師や薬剤師の指導のもとで服用することが重要です。
2. 浸透圧性下剤
浸透圧性下剤は、腸内に水分を引き込むことで便を軟らかくし、排便を促す薬です。代表的な成分には酸化マグネシウム、ラクトース、ポリエチレングリコールなどがあります。便秘の種類や重症度に関わらず比較的安全に使用でき、慢性便秘や高齢者の便秘にも適しています。
作用機序としては、腸内の水分量を増やすことで便の硬さを和らげ、自然な蠕動運動を促します。そのため、刺激性下剤のように強い腹痛を伴うことが少なく、比較的穏やかな排便効果が期待できます。しかし、過量に使用すると下痢や腹部膨満感、電解質異常を起こすことがあります。
浸透圧性下剤は、生活習慣改善や食物繊維摂取と併用することで、より効果的に便秘を改善できます。長期使用が比較的安全である一方、腎機能が低下している患者ではマグネシウムの蓄積に注意が必要です。医師や薬剤師の指導の下で、適切な量と期間で使用することが重要です。
3. 直腸性下剤
直腸性下剤は、肛門や直腸に直接作用して排便を促す薬で、便が直腸まで到達しているが排便が困難な場合に有効です。代表的な薬剤には座薬タイプのグリセリン、浣腸(リン酸ナトリウム液や生理食塩水)などがあります。
作用は局所的で、肛門周囲の感覚神経を刺激したり、直腸内に水分を補うことで便を柔らかくし、排便反射を引き起こします。そのため、服用後比較的短時間で効果が現れるのが特徴です。慢性的な便秘や便秘による硬便、排便困難に対して一時的に使用されることが多いです。
副作用は一般的に少ないですが、頻繁に使用すると直腸の刺激に慣れて効果が弱まることや、肛門の粘膜刺激による違和感、軽度の腹痛が起こることがあります。直腸性下剤は、生活習慣改善や他の便秘薬と組み合わせて、短期間かつ適切に使用することが推奨されます。
便秘の改善には、食生活の見直しが非常に重要です。便秘の多くは腸内環境の乱れや腸の蠕動運動の低下、便の水分不足が関与しているため、食事内容を工夫することで症状の改善が期待できます。まず基本となるのは、食物繊維の十分な摂取です。食物繊維には水溶性と不溶性の二種類があり、それぞれ異なる作用があります。水溶性食物繊維(オートミール、果物、海藻類など)は水分を吸収して便を柔らかくし、排便しやすくします。一方、不溶性食物繊維(全粒穀物、野菜、きのこ類など)は腸内のかさを増やして蠕動運動を促すため、便通のリズムを整えるのに有効です。
また、発酵食品や乳酸菌を含む食品(ヨーグルト、納豆、キムチなど)を積極的に摂ることで腸内フローラが改善され、善玉菌が増えることで便秘予防や改善につながります。さらに、水分摂取も欠かせません。便が硬くなる原因の一つは水分不足であり、1日1.5〜2リットル程度の水分をこまめに摂ることで、便が軟らかくなり排便がスムーズになります。
食事の回数やタイミングも便秘改善には重要です。朝食をしっかり摂ることで胃・大腸反射が刺激され、自然な排便リズムが生まれます。また、規則正しい食生活やよく噛む習慣も腸の蠕動運動を助けます。逆に、偏った食事や食物繊維不足、アルコールや脂肪の過剰摂取は便秘を悪化させる要因となります。
最後に、急激な食事制限や極端なダイエットは腸の働きを低下させるため避けるべきです。便秘改善のためには、食物繊維をバランスよく摂り、水分を十分にとり、発酵食品や規則正しい食事を心がけることが基本です。これにより、薬に頼らずとも自然な便通が促され、腸内環境の改善や健康維持につながります。
便秘改善には、適度な運動習慣が効果的です。運動は腸の蠕動運動を刺激し、便の移動を促進するため、排便リズムの改善につながります。特にウォーキングやジョギング、軽い筋トレ、ヨガなどの有酸素運動や腹筋を使う運動は、腸に適度な刺激を与え、便通をスムーズにします。また、運動によって自律神経のバランスが整うことも便秘改善に寄与します。ストレスや生活リズムの乱れによる便秘にも有効で、腸の働きを安定させる効果があります。高齢者や運動が苦手な人でも、毎日の散歩や階段利用、軽い体操など日常生活の中で体を動かす工夫をするだけで効果が期待できます。
運動を習慣化することで、薬に頼らず自然な便通を促すことができ、腸内環境の改善や健康維持にもつながります。
一般的に現場では、1の刺激性下剤、2の浸透圧性下剤が使用されることが多いです。弛緩性便秘に対しては刺激性下剤、痙攣性便秘に対しては浸透圧性下剤を選択します。1剤でも便秘症状が改善しない場合、便秘薬を複数組み合わせます。
便秘が長期間継続する場合は、薬に頼らず生活習慣や食事の見直しも重要です。また特に妊娠中の方や高齢者は、刺激の強い下剤の使用は避け、浸透圧性下剤や膨張性下剤のような比較的マイルドなものを選びましょう。
適切な便秘薬の選択と、生活習慣の見直しで腸の健康を保つことを心がけましょう。しかしたかが便秘といえど、重大な病気が背景に隠れている可能性があります。
| 疾患名 | 解説 |
|---|---|
| 大腸がん・直腸がん | 腫瘍が便の通り道をふさぎ、便秘になることがあります。便が細くなる・血便が出る場合も。 |
| 過敏性腸症候群(IBS) | ストレスなどが原因で腸の動きが乱れ、便秘型IBSとなることがあります。 |
| 腸閉塞(イレウス) | 腸の内容物が通れなくなり、ガスも便も出なくなります。激しい腹痛や嘔吐を伴います。 |
| 慢性便秘症 | 明確な器質的異常がなくても、排便習慣の乱れや腸の動きの低下で慢性的な便秘になります。 |
| 疾患名 | 解説 |
|---|---|
| 甲状腺機能低下症(橋本病など) | 新陳代謝が低下して腸の動きが鈍くなり、便秘がちになります。 |
| 糖尿病 | 自律神経障害により腸の蠕動運動が低下することがあります。 |
| 高カルシウム血症 | 腸の動きが低下し、便秘や食欲不振が起こります。副甲状腺機能亢進症などで起こることがあります。 |
| 疾患名 | 解説 |
|---|---|
| パーキンソン病 | 自律神経の異常により、便秘がよく見られます。 |
| 脊髄小脳変性症 | 筋肉の運動障害や神経障害のために、排便が困難になることがあります。 |
| 多発性硬化症、ALSなど | 排便に関わる筋力や神経が障害され、便秘になることがあります。 |
| 疾患・原因 | 解説 |
|---|---|
| うつ病 | 活動性の低下や自律神経のバランス異常により、便秘になることがあります。 |
| 抗コリン薬、抗うつ薬、麻薬性鎮痛薬(オピオイド) | 副作用として腸の蠕動を抑えるため、便秘を引き起こします。 |
| 鉄剤・カルシウム製剤 | 錠剤によって便が硬くなったり、腸の動きが抑制されることがあります。 |
| 疾患・状況 | 解説 |
|---|---|
| 妊娠 | ホルモンの影響と子宮による腸の圧迫で便秘が起こります。 |
| 高齢者 | 腸の運動が低下し、排便力も弱くなるため便秘がちになります。 |
| 脱水・食物繊維不足 | 腸内の水分が足りないと便が硬くなって排出しにくくなります。 |
これらの症状は、大腸がんや腸閉塞などの器質的疾患が隠れている可能性があるため、早めの受診が必要です。
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