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高尿酸血症は、血液中の尿酸値が高くなる状態で、放置すると痛風や腎臓病のリスクが高まります。尿酸はプリン体の代謝によって生じ、食事や体内の産生量、排泄量のバランスが崩れることで上昇します。自覚症状がないことも多く、気づかずに進行することも少なくありません。近年は食生活の欧米化や生活習慣の乱れにより、働き盛りの世代でも増加傾向にあります。この記事では、高尿酸血症の原因や症状、リスク、治療法についてわかりやすく解説し、日常生活での予防や管理のポイントも紹介します。
高尿酸血症の原因は、大きく分けて尿酸の過剰生成と尿酸の排泄低下の2つに分類されます。まず尿酸の過剰生成は、体内でプリン体が多く作られることによって起こります。プリン体は細胞の核酸や食物中の成分として存在し、特に内臓肉、魚卵、干物、アルコールなどを多く摂取すると尿酸が増えやすくなります。また、肥満や糖代謝異常がある場合、肝臓での尿酸生成が増加することも知られています。
一方、尿酸の排泄低下は、腎臓での尿酸の再吸収が過剰になることや、尿酸の腎臓からの排泄が低下することで起こります。腎機能が低下している場合や、高血圧、利尿薬の使用、脱水なども尿酸排泄を妨げる要因となります。また、遺伝的に尿酸の排泄がもともと少ない体質の人もいます。
さらに、生活習慣や年齢、性別も影響します。男性や中高年者に多く、女性では閉経後に尿酸値が上がりやすくなります。ストレスや過労、アルコール摂取も尿酸値を上昇させる誘因となります。これらの要因が重なることで、高尿酸血症が発症し、痛風や腎臓病などのリスクが高まるため、原因の理解と生活習慣改善が重要です。

尿酸が高い状態、すなわち高尿酸血症は、体内で尿酸が過剰に蓄積することでさまざまな健康リスクを引き起こします。最もよく知られているのは痛風です。尿酸はプリン体の代謝産物であり、血中濃度が上昇すると関節内に尿酸結晶が沈着し、急性の激しい関節痛を引き起こします。典型的には足の親指の付け根に痛みや腫れが出ることが多く、再発を繰り返すことで関節の変形や慢性関節炎に進行することもあります。痛風発作は夜間や寒冷時に起こりやすく、生活の質を大きく低下させます。
また、高尿酸血症は腎臓への負担も大きく、尿酸が腎臓の尿細管に沈着すると尿路結石を形成することがあります。結石は激しい腰背部痛や血尿の原因となり、慢性化すると腎機能低下のリスクも高まります。尿酸結晶や炎症反応により腎障害が進行すると、慢性腎臓病の一因にもなり得ます。さらに、高尿酸血症は生活習慣病との関連が指摘されています。高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などを伴うことが多く、心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中)のリスク増加にも関与するとされています。尿酸は血管内皮に炎症を誘発したり、酸化ストレスを高めたりすることで動脈硬化を進行させると考えられています。
さらに、最近の研究では、高尿酸血症が代謝症候群の悪化や慢性炎症の亢進に関与することも報告されています。症状が出にくいことが多いため、自覚がないまま進行し、知らず知らずのうちに関節や腎臓、心血管系に影響を及ぼすケースも少なくありません。このため、血液検査で尿酸値が高いことが分かった場合には、生活習慣の改善や必要に応じた薬物治療を行い、合併症の予防に努めることが重要です。早期に対策を行うことで、痛風発作や腎障害、心血管リスクの発生を抑え、健康寿命を維持することが可能です。
1. 尿酸生成抑制薬
尿酸生成抑制薬は、高尿酸血症や痛風の治療に用いられる薬で、体内での尿酸の産生を抑えることで血中尿酸値を低下させます。代表的な薬剤にはアロプリノールやフェブキソスタットがあります。アロプリノールはキサンチンオキシダーゼという酵素を阻害し、プリン体の代謝から尿酸が生成されるのを抑制します。フェブキソスタットも同様にキサンチンオキシダーゼを選択的に阻害し、尿酸生成を減らします。
これらの薬は、尿酸値を安定的に下げることで、痛風発作の予防や尿酸結晶による関節障害・腎障害の進行防止に有効です。服用開始時には、尿酸値が急激に下がることで一時的に痛風発作が起こることがあるため、医師の指導の下、少量から徐々に増量することが一般的です。腎機能や肝機能に応じた用量調整も重要で、副作用として発疹、肝機能異常、まれに重篤なアレルギー反応が報告されています。
2. 尿酸排泄促進薬
尿酸排泄促進薬は、高尿酸血症の治療で、尿酸の腎臓からの排泄を増やすことで血中尿酸値を下げる薬です。代表的な薬剤にはプロベネシドやベンズブロマロンがあります。これらは尿細管での尿酸の再吸収を抑制し、尿中への排泄を促進します。
排泄促進薬は、尿酸の過剰生成が少なく、腎臓での排泄低下が主な原因の患者に適しています。しかし、尿酸が尿中で結晶化しやすいため、尿路結石のリスクがあり、水分摂取を十分に行うことが重要です。また、腎機能が低下している場合や他の薬との相互作用にも注意が必要です。適切に使用することで、痛風発作や腎障害の進行を防ぐことができます。
3. 尿アルカリ化薬
尿アルカリ化薬は、高尿酸血症や痛風の治療に用いられる薬で、尿の酸性度を下げ、尿酸の溶解度を高めることで尿中への排泄を促進します。代表的な薬剤にはクエン酸カリウムや重炭酸ナトリウムがあります。尿をアルカリ性にすることで、尿酸結晶の析出を防ぎ、尿路結石や痛風発作のリスクを軽減します。
尿アルカリ化薬は、特に尿酸排泄促進薬と併用されることが多く、尿酸排泄が進むことで尿路結石の形成リスクを抑えます。服用時には十分な水分摂取が推奨され、腎機能やカリウム値の管理も重要です。適切に使用することで、尿酸管理と痛風予防に効果的な補助的治療薬となります。
高尿酸血症の薬物治療は、患者の尿酸値、症状、合併症、腎機能、生活習慣などを総合的に考慮して選択されます。治療の目的は、血中尿酸値を適正範囲に下げ、痛風発作や尿路結石、腎障害などの合併症を予防することです。薬物療法を開始する前に、まず生活習慣の改善が基本となります。具体的には、プリン体を多く含む食品(内臓肉、魚卵、干物など)の制限、アルコールの適量化、肥満の改善、十分な水分摂取、規則正しい運動などが重要です。これらの対策で尿酸値の改善が十分でない場合に、薬物治療を検討します。
薬物治療の選択は、主に尿酸生成抑制薬、尿酸排泄促進薬、尿アルカリ化薬の3種類から行います。尿酸生成抑制薬は、体内での尿酸産生を抑えるもので、代表的な薬剤はアロプリノールやフェブキソスタットです。これらは痛風発作の頻度が高い場合や、尿酸値が非常に高い場合、また腎臓からの排泄が十分でない患者に適しています。服用時には徐々に増量することが推奨され、急激な尿酸低下による痛風発作を予防します。副作用として肝機能障害や発疹、まれに重篤なアレルギー反応が報告されており、定期的な血液検査が必要です。
尿酸排泄促進薬は、腎臓での尿酸排泄が低下している患者に有効で、プロベネシドやベンズブロマロンなどがあります。これらは尿中への排泄を増やすことで血中尿酸を低下させますが、尿酸結晶が尿路に析出しやすくなるため、十分な水分摂取が必要です。また、腎機能が低下している患者では使用が制限されます。尿アルカリ化薬は、尿の酸性度を下げて尿酸の溶解度を高める薬で、クエン酸カリウムや重炭酸ナトリウムが代表例です。尿酸排泄促進薬と併用することで、尿路結石のリスクを軽減しながら尿酸値を管理できます。
薬物選択の際には、合併症や既往歴も考慮します。腎障害や心血管疾患がある場合は、腎排泄型薬剤の使用や用量調整に注意が必要です。また、妊娠中や高齢者では副作用のリスクを慎重に評価する必要があります。治療開始後は、定期的に血清尿酸値を測定し、目標値(一般的には6 mg/dL以下)を達成することを目指します。治療が長期化することが多いため、生活習慣の改善を継続しながら薬物療法を調整することが重要です。
さらに、痛風発作が併発している場合は、発作時にはNSAIDsやコルヒチンなどの抗炎症薬で症状を抑えつつ、尿酸管理薬は中止せずに継続することが推奨されます。これにより、再発を防ぎつつ血中尿酸値の管理も行えます。最終的に、高尿酸血症の薬物治療は、患者個々のリスクプロファイルに合わせた薬剤選択と用量調整、生活習慣改善の併用が基本となります。医師と患者が協力しながら、血中尿酸値を安定させ、痛風や腎障害などの合併症を予防することが治療のゴールです。
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