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アレルギー検査のVIEW39とは?

VIEW39は、アレルギーの原因となる物質を一度の採血で39種類調べることができる血液検査です。この検査は、アレルギー性鼻炎、花粉症、じんましん、アトピー性皮膚炎などの症状がある方に対して、原因物質の特定や治療方針の決定に役立ちます。

目次

VIEW39で検査できるアレルゲン

吸入系アレルゲンは、空気中に浮遊する微粒子を通じて体内に入り、アレルギー反応を引き起こす物質です。これらは主にアレルギー性鼻炎や喘息の原因となります。

吸入系アレルゲン

  • ダニ類:ヤケヒョウヒダニ、ハウスダスト
  • 樹木花粉:スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ
  • 草花粉:カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、オオアワガエリ
  • 動物由来:ネコ、イヌ
  • 昆虫由来:ガ、ゴキブリ
  • カビ類:アルテルナリア(ススカビ)、アスペルギルス(コウジカビ)、カンジダ、マラセチア、ラテックス

食物系アレルゲン

食物系アレルゲンは、摂取した食品が原因でアレルギー反応を引き起こす物質です。これらは主にじんましんやアナフィラキシーの原因となります。

  • 卵類:卵白、オボムコイド(耐熱性卵蛋白)
  • 乳製品:ミルク(牛乳)
  • 穀物類:小麦、ソバ、米
  • 豆類:大豆、ピーナッツ
  • 種実類:ゴマ
  • 甲殻類:エビ、カニ
  • 果物類:キウイ、リンゴ、バナナ
  • 魚類:マグロ、サケ、サバ
  • 肉類:牛肉、豚肉、鶏肉

これらのアレルゲンに対する特異的IgE抗体の量を測定することで、アレルギーの有無や程度を数値で知ることができます。これらのアレルゲンに対するIgE抗体の有無を調べることで、アレルギーの原因特定が可能となります。

検査の方法と費用

VIEW39は、アレルギーの原因となる39種類のアレルゲンを一度の採血で調べる血液検査です。検査の流れは比較的簡便で、患者への身体的負担も少ないことが特徴です。まず医師による診察で、症状の有無や既往歴、生活環境などを確認し、必要性を判断します。検査は腕の静脈から少量の血液を採取するだけで行われ、通常は10分程度で終了します。採取した血液は専用の検査機関に送られ、アレルゲンに対する特異的IgE抗体の量が測定されます。このIgE抗体の量によって、アレルギーの有無や程度を数値化でき、どのアレルゲンに反応しているかを客観的に把握することが可能です。検査対象は、吸入系アレルゲン(ダニ、スギ、ヒノキ、ネコ、イヌ、ゴキブリ、カビなど)19種類と、食物系アレルゲン(卵、ミルク、小麦、ピーナッツ、エビ、カニ、果物類など)20種類、合計39種類です。これにより、症状の原因を幅広く特定でき、治療方針や生活指導に役立ちます。

費用については、健康保険が適用される場合、自己負担3割の方で約4,380円程度が目安です(診察料は別途必要)。保険適用の可否や具体的な費用は医療機関によって異なるため、事前に確認することが推奨されます。保険適用外の場合は、自費での検査となり、費用は高くなる場合があります。検査結果は通常、数日〜1週間程度で判明し、医師が結果をもとに症状との関連を評価します。VIEW39検査は、症状が続くが原因が不明な場合や、複数のアレルゲンが疑われる場合に特に有用です。結果を活用することで、特定のアレルゲンの回避、薬物療法、生活環境の改善など、個別化したアレルギー対策を行うことが可能です。

アレルギー症状になるとどうなるか

アレルギー症状は、免疫系が本来無害な物質に対して過剰に反応することで起こります。アレルギー反応が発生すると、体内でヒスタミンやロイコトリエン、サイトカインなどの化学物質が放出され、さまざまな症状を引き起こします。代表的な症状は、鼻、目、皮膚、呼吸器、消化器に現れることが多く、症状の種類や重さは個人差があります。

まず、鼻や喉の症状としては、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、喉のかゆみや違和感がよく見られます。これはアレルゲンにより鼻や咽頭の粘膜が炎症を起こし、分泌物が増えることが原因です。花粉症やハウスダストによるアレルギー性鼻炎で典型的に現れます。次に、目の症状では、かゆみ、充血、涙目、腫れが見られます。アレルギー性結膜炎やアトピー性皮膚炎に伴う眼瞼炎では、まぶたの赤みや腫れも生じることがあります。これらは、目の周囲の血管が拡張し、免疫細胞が局所に集まることで起こります。皮膚症状も一般的で、かゆみや発疹、じんましん、湿疹、腫れが出ることがあります。特にアトピー性皮膚炎や接触皮膚炎では、乾燥やかさつきが伴い、かゆみのために掻くことでさらに炎症が悪化することがあります。呼吸器症状としては、咳、喘鳴、息苦しさが現れる場合があります。アレルギー性気管支炎や喘息では、気道が炎症により狭くなることで呼吸困難や夜間の咳の増加がみられることがあります。さらに、消化器症状としては、腹痛、下痢、嘔吐、口腔内のかゆみなどが起こることがあります。食物アレルギーの場合、摂取後数分〜数時間で症状が出ることもあり、重篤な場合にはアナフィラキシーという全身性の急性反応を引き起こすことがあります。アナフィラキシーでは血圧低下、呼吸困難、意識消失などの危険な状態になることがあり、緊急の対応が必要です。

アレルギー症状は、一過性で軽度な場合もあれば、慢性的で生活に支障をきたす場合もあるため、早期に原因アレルゲンの特定と適切な対策を行うことが重要です。原因が分かれば、回避療法、薬物療法(抗ヒスタミン薬、ステロイド点眼・内服など)、生活環境の改善などで症状をコントロールできます。また、症状が重い場合や複数の臓器に影響する場合には、医師による定期的な管理が必要です。

検査を受ける際の注意点

VIEW39検査を受ける際の注意点は、主に検査精度と安全性の確保に関するものです。まず、検査前には医師に現在服用している薬やサプリメント、既往歴を伝えることが重要です。一部の抗アレルギー薬や免疫抑制薬は、IgE抗体の測定値に影響を与える可能性があるため、服薬状況に応じて検査タイミングを調整する場合があります。特に抗ヒスタミン薬は通常、検査結果に大きな影響はありませんが、医師の指示に従って休薬が必要な場合もあります。

次に、採血時の注意点です。VIEW39は血液採取による検査であるため、採血が困難な方や血液凝固異常のある方は、事前に医師に相談することが推奨されます。また、採血後に軽い出血や内出血が生じることがありますが、通常は短時間で改善します。感染症予防のため、清潔な手技で行われますが、採血部位の赤みや腫れが長引く場合は医療機関に連絡してください。さらに、検査結果の解釈には注意が必要です。IgE抗体が検出されても必ずしも症状が出るとは限らず、逆に症状があってもIgEが陰性の場合があります。そのため、結果は症状や生活環境と合わせて総合的に評価する必要があります。妊娠中や授乳中の方でも原則として検査は可能ですが、医師に相談の上で受けると安心です。最後に、VIEW39は自己判断で行う検査ではなく、医師の診断のもとで受けることが基本です。検査前後の説明や結果に基づく治療方針の相談を必ず受けることで、正しいアレルギー対策につなげることができます。

VIEW39は何科でやっているか

VIEW39検査を受ける場合は、アレルギー症状を専門的に診療できる科を受診するのが基本です。具体的には、アレルギー科や内科、耳鼻咽喉科、皮膚科、小児科などが適しています。アレルギー科や内科では、鼻水やくしゃみ、目のかゆみ、皮膚の発疹、喘息など、全身のアレルギー症状に対して専門的に診察が行われ、症状の原因を評価した上でVIEW39検査の適応を判断してくれます。耳鼻咽喉科では、主に花粉症やハウスダストによるアレルギー性鼻炎に対する検査や治療を行っており、鼻水やくしゃみ、鼻づまりの原因を特定するためにVIEW39検査を受けることが可能です。皮膚科では、じんましんやアトピー性皮膚炎など皮膚症状を中心としたアレルギーに対して検査や診断が行われます。小児の場合は、小児科でも同様に食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の診断の一環としてVIEW39検査が利用されることがあります。

検査は血液採取によるもので、事前に医師による問診や既往歴の確認が行われます。自己判断で検査を受けることは難しく、医師の指示に基づき、必要性を確認したうえで採血が行われるため、症状や年齢に応じた適切な診療科での受診が推奨されます。また、検査結果は単独で判断せず、症状や生活環境と合わせて総合的に評価されるため、専門医による診断と相談が重要です。

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