メニュー
整形外科はこちら
脳神経内科はこちら
内科はこちら
健康診断はこちら
ワクチンはこちら
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 午前 9:00~ 13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ●※ |
| 午後 15:00~ 18:00 | ● | ● | 休 | ● | ● | 休 |
初診の方とリハビリの方は、診療終了30分前までの受付となります。
【休診日】日祝、水曜午後、土曜午後 ※第2第4土曜
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 午前 9:00~ 13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ●※ |
| 午後 15:00~ 18:00 | ● | ● | 休 | ● | ● | 休 |
初診の方とリハビリの方は、診療終了30分前までの受付となります。
【休診日】日祝、水曜午後、土曜午後 ※第2第4土曜
24時間365日ご相談を受け付けております!

脂質異常症は、自覚症状がほとんどないまま進行し、気づいたときには動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞といった重大な病気につながることがある、いわば「沈黙の病気」です。これまで治療の中心となってきたのは、食事・運動療法に加え、スタチンをはじめとする内服薬でした。しかし、「薬をきちんと飲んでいるのにコレステロールが十分に下がらない」「副作用が心配で強い薬が使えない」「飲み忘れが多く、治療が続かない」といった悩みを抱える方も少なくありません。
そうした中で近年、新しい選択肢として注目されているのが、レクビオ(一般名:インクリシラン)です。レクビオは従来の飲み薬とは作用の仕組みが異なり、年に数回の注射でLDLコレステロールを長期間低下させることが期待できる薬です。脂質異常症治療の考え方を大きく変える可能性を持つこの薬は、特に高リスク患者の管理において重要な役割を担いつつあります。本記事では、レクビオとはどのような薬なのか、その特徴や効果、どのような方に適しているのかを、できるだけ分かりやすく解説していきます。
脂質異常症とは、血液中の脂質バランスが乱れ、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪が多すぎる、あるいはHDLコレステロール(善玉コレステロール)が少ない状態を指します。以前は「高脂血症」と呼ばれていましたが、脂質の量が多いだけでなく、バランスの異常も問題となるため、現在は脂質異常症という名称が用いられています。
この病気の特徴は、自覚症状がほとんどないまま進行することです。痛みや不調を感じないため放置されやすい一方で、血管の内側ではコレステロールが少しずつ蓄積し、動脈硬化が進行していきます。動脈硬化が進むと、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞といった命に関わる病気のリスクが高まります。
脂質異常症の原因には、脂っこい食事や過食、運動不足、肥満、喫煙、過度の飲酒などの生活習慣に加え、加齢や遺伝的体質、糖尿病・甲状腺疾患などの病気が関与することもあります。治療の基本は食事療法と運動療法ですが、リスクが高い場合には薬物療法が必要となります。早期発見と継続的な管理が、将来の重大な合併症を防ぐ鍵となる疾患です。
従来の脂質異常症治療は、食事療法や運動療法に加え、スタチンを中心とした内服薬によって多くの患者さんのコレステロール管理に貢献してきました。しかし一方で、いくつかの限界も指摘されています。
まず、生活習慣の改善を長期間継続することが難しいという点です。仕事や家庭環境の影響で、理想的な食事や運動を続けられない方は少なくありません。次に、スタチンなどの内服薬では、十分にLDLコレステロールが下がらない患者さんが一定数存在することが知られています。特に家族性高コレステロール血症や心血管リスクの高い患者さんでは、目標値に届かないケースがあります。
また、副作用や内服継続の問題も課題です。筋肉痛や肝機能異常などの副作用を理由に十分な量を使用できない場合や、毎日の服薬が負担となり飲み忘れが生じることもあります。このように、従来治療だけでは十分な管理が難しい患者さんが存在することが、脂質異常症治療における大きな限界といえます。
レクビオ(一般名:インクリシラン、Leqvio)は、脂質異常症、特にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を高値で認める患者さんを対象とした、新しい作用機序をもつ注射薬です。従来のスタチン製剤とは異なり、肝臓でコレステロール代謝に関与するPCSK9というたんぱく質の産生を抑えることで、血中のLDLコレステロールを強力かつ持続的に低下させます。
レクビオの最大の特徴は、RNA干渉(siRNA)という先進的な技術を用いている点です。肝細胞内でPCSK9のmRNAに作用し、その合成を抑制することで、LDL受容体の分解を防ぎ、血液中のLDLコレステロールを効率よく肝臓に取り込ませます。この仕組みにより、1回の注射で効果が長く続くことが可能となっています。
投与方法も大きな利点の一つで、初回投与、3か月後、以降は6か月に1回の皮下注射で治療を継続できます。毎日の内服が不要なため、飲み忘れの心配が少なく、長期治療の継続性が高いとされています。スタチンで効果不十分な方や、副作用で十分な内服治療が難しい患者さんにとって、レクビオは新たな治療選択肢として注目されています。
レクビオ(インクリシラン)の最大の効果は、LDLコレステロールを持続的かつ大きく低下させることです。臨床試験では、スタチン治療を継続している患者さんに追加投与した場合でも、LDLコレステロールをおよそ50%前後低下させる効果が確認されています。この効果は一過性ではなく、肝臓でPCSK9の産生を抑える作用により、長期間安定して持続する点が特徴です。
レクビオは6か月に1回の皮下注射で治療を継続できるため、毎日の内服薬と比べて治療の継続率が高く、結果として目標LDLコレステロール値に到達しやすいという利点があります。特に、飲み忘れが多い方や、複数の薬を服用している高齢者にとっては大きなメリットといえます。さらに、LDLコレステロールを確実に下げることで、動脈硬化の進行抑制が期待され、将来的な心筋梗塞や脳梗塞などの心血管イベントのリスク低減につながる可能性があります。スタチン単独では十分な効果が得られなかった患者さんに対し、レクビオは脂質管理を一段階引き上げる治療薬として重要な役割を果たします。
レクビオ(インクリシラン)は、皮下注射で投与する脂質異常症治療薬です。内服薬とは異なり、医療機関で定期的に注射を行う点が特徴で、自己注射は行いません。投与部位は上腕、腹部、大腿部などの皮下で、短時間で終了する比較的負担の少ない処置です。
投与スケジュールは明確に決められており、初回投与後、3か月後に2回目を投与します。その後は6か月ごとに1回の投与を継続します。この間隔の長さがレクビオの大きな利点で、年に2回の通院で治療効果を維持できるため、毎日の服薬管理が難しい方でも治療を続けやすくなっています。
通常、レクビオはスタチンなどの脂質異常症治療薬と併用して使用されますが、スタチンが使えない場合でも検討されることがあります。治療中は、定期的に血液検査でLDLコレステロールの値を確認し、効果や安全性を評価します。シンプルで継続しやすい投与スケジュールは、長期管理が必要な脂質異常症において大きなメリットといえます。
レクビオ(インクリシラン)は、従来の治療ではLDLコレステロールの管理が十分にできない患者さんに特に適した薬剤です。具体的には、スタチンを適切な量で内服していても目標値に到達しない脂質異常症の方や、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などの既往があり、より厳格な脂質管理が必要な高リスク患者さんが対象となります。
また、家族性高コレステロール血症のように、遺伝的背景からLDLコレステロールが高くなりやすい方にも有用です。このような患者さんでは、生活習慣の改善や内服治療だけでは十分な効果が得られないことが少なくありません。
さらに、筋肉痛などの副作用によりスタチンを十分量使用できない方や、毎日の内服が負担となり服薬アドヒアランスが保てない方にも適しています。6か月に1回の注射で治療を継続できるため、高齢者や多剤併用中の患者さんにとっても現実的な選択肢です。レクビオは、脂質異常症治療において「確実に下げ続ける」ことを重視したい患者さんに向いた薬といえます。
レクビオ(インクリシラン)は、これまでの臨床試験や実臨床での使用経験から、比較的安全性の高い脂質異常症治療薬と考えられています。全身に強く作用する内服薬とは異なり、主に肝臓で標的となるPCSK9の産生を抑えるため、作用が限定的である点が特徴です。
主な副作用として報告されているのは、注射部位の反応です。注射した部分の痛み、赤み、腫れ、かゆみなどがみられることがありますが、多くは軽度で一時的に改善します。発熱や倦怠感などの全身症状は少なく、日常生活に大きな支障をきたすケースはまれです。
また、スタチンで問題となることのある筋肉障害や肝機能障害は、レクビオでは頻度が低いとされています。ただし、すべての薬と同様に副作用がゼロというわけではないため、治療中は定期的な血液検査や体調確認が重要です。
現時点では長期投与においても重大な安全性の問題は確認されておらず、高齢者でも比較的安心して使用できる薬剤と位置づけられています。不安な症状が出た場合は、早めに医師へ相談することが大切です。
レクビオは、スタチンやエゼチミブ、PCSK9阻害薬(抗体製剤)とは異なる作用機序を持ちます。特に、半年に1回という投与間隔は、他の治療薬にはない大きな特徴です。
PCSK9阻害薬の注射製剤は2~4週ごとの投与が必要ですが、レクビオはその負担を大きく軽減します。
レクビオ(インクリシラン)を用いた脂質異常症治療では、「数値を下げること」だけでなく、「将来の心血管イベントを防ぐこと」を目的に考えることが重要です。脂質異常症は自覚症状が乏しい一方で、長年にわたり動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞といった重大な病気を引き起こします。そのため、早期から確実にLDLコレステロールを管理し続けることが治療の本質といえます。
レクビオは6か月に1回の注射で安定した効果が得られるため、治療の継続性を高める薬剤です。従来の内服治療では飲み忘れや自己中断が問題となることがありましたが、定期投与により「治療が途切れにくい」点は大きな利点です。ただし、レクビオは生活習慣改善の代替ではなく、食事療法や運動療法と併せて行うことが基本となります。
また、患者さん一人ひとりの心血管リスクや年齢、基礎疾患を考慮し、治療目標値を明確に設定することが重要です。レクビオは、従来治療で十分な効果が得られなかった場合に治療の選択肢を広げる薬であり、個別化医療の中で位置づけて使用することが、最良の治療成果につながります。
レクビオは、遺伝子レベルでLDLコレステロールを低下させる革新的な脂質異常症治療薬です。強力かつ持続的な効果、半年に1回という投与間隔は、これまでの治療に課題を感じていた患者にとって大きな選択肢となります。
脂質異常症は症状がないからこそ、将来を見据えた適切な治療が重要です。レクビオが適しているかどうかは、個々のリスクや治療歴によって異なるため、気になる方は主治医に相談し、自分に合った治療を検討することが大切です。
監修 医師:今野正裕
新宿、西新宿の内科、発熱外来、脳神経内科、は西新宿今野クリニックへ。予約はこちら。