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軽い頭痛があるが、病院に行ったほうが良い?頭痛の原因と病院受診すべき頭痛とは?

「軽い頭痛だから大丈夫」と思っていませんか?頭痛は多くの人が経験する身近な症状ですが、その背景にはさまざまな原因が隠れていることがあります。肩こりや疲労、睡眠不足など一時的な要因によるものもあれば、脳の病気や血管の異常など、注意が必要な病気のサインである場合もあります。特に、今までにないタイプの頭痛や、痛みが徐々に強くなる、吐き気やしびれを伴う場合には、早めの受診が大切です。このブログでは、軽い頭痛の中にも潜む危険のサインや、受診の目安、日常でできる対処法などについてわかりやすく解説していきます。放っておくと後悔することもある「軽い頭痛」について、一度しっかり見直してみましょう。

目次

頭痛の種類、どんなものがある?

頭痛の原因は非常に多岐にわたります。多くの場合、命に関わるものではありませんが、中には脳の病気が原因となる重篤なものもあります。原因を正しく見極めることが、適切な対応につながります。頭痛は大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分類されます。

一次性頭痛は、脳や血管などに明らかな異常がないにもかかわらず起こる頭痛で、最も多いタイプです。代表的なものに「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」があります。緊張型頭痛は、首や肩の筋肉のこり、ストレス、長時間のデスクワークなどによって起こり、鈍い痛みや頭全体の圧迫感が特徴です。片頭痛は、脳の血管の拡張や神経の炎症反応によって起こり、片側がズキズキと痛むことが多く、光や音に敏感になることもあります。群発頭痛は比較的まれですが、目の奥が激しく痛み、涙や鼻水を伴うのが特徴です。

一方、二次性頭痛は、何らかの病気が原因で起こる頭痛です。たとえば、風邪や副鼻腔炎、耳の感染などによる炎症性の頭痛があります。また、高血圧や貧血、低血糖など全身の疾患に伴って頭痛が出ることもあります。さらに注意が必要なのは、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎など、脳の重大な病気が原因となるケースです。これらは突然の強い痛み、吐き気、意識の低下、しびれ、視覚の異常などを伴うことが多く、緊急の対応が必要になります。

その他、薬の飲みすぎによる「薬物乱用頭痛」や、ホルモンの変化、天候や気圧の変動、睡眠不足なども頭痛の原因となります。特に慢性的に痛み止めを服用している場合、薬そのものが頭痛を悪化させることがあるため注意が必要です。

頭痛の原因を正確に判断するためには、痛みの性質、発症のタイミング、持続時間、伴う症状などを丁寧に観察することが重要です。診察では、問診に加えて神経学的検査やCT・MRIなどの画像検査を行うことで、重大な病気を見逃さないようにします。頭痛はありふれた症状だからこそ、自己判断で済ませがちですが、その中に重大な疾患が隠れていることもあります。今までと違う痛み方をする、急に強い頭痛が出た、発熱やしびれを伴うなどの症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

軽い頭痛と思ったら、実は脳の病気だったということがあります。

当院は脳神経内科なので、今回は特に相談の多い頭痛について記事を書こうと思います。頭痛について詳しくは、こちら

頭痛は子どもから大人まで認めるので、ついつい鎮痛薬で様子を見ることが多いと思います。確かに頭痛の多くの原因は、風邪(コロナウイルス感染含む)、片頭痛、睡眠不足、ストレス、気圧、喫煙、精神的なものなどでしょう。しかし危険な頭痛、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎などが原因にもなることを忘れてはいけません。
危険な頭痛の特徴は、頭痛が断続的であることです。特にレッドフラグといえる随伴症状は、嘔気、喋りにくさ、手足の動かしにくさなどです。

頭痛は一般的に、脳神経内科、脳神経外科の医師が専門領域です。時には我々の診察に加えて、頭のCTやMRIを撮ることもあります。一般的には、急性の頭痛にはCT、慢性の頭痛にはMRIを撮影します。
特にご高齢の方の頭痛の管理は、難しいと感じることがあります。理由は、ご高齢の方は先述の危険な頭痛となる可能性が若年者より高いからです。そしてもう1つの理由は、高齢者の頭痛は、これまでの基礎疾患、内服薬の影響、薬の代謝効率など、複数の原因が複雑に相まっているからです。
Robert G Kaniecki, Andrew D Levin. Chapter 28 – Headache in the elderly. Handbook of Clinical Neurology 2019; 167: 511-528.

なので特にご高齢の方の頭痛の訴えに対しては、どこが痛いか、どのような痛みか、何時間続いているか、嘔気などの随伴書状、これまでの既往歴、飲んでいる薬などをしっかり質問してから、診察することを心がけています。


頭痛が続く場合、まずは「内科」または「脳神経内科」を受診するのが一般的です。風邪や疲労、睡眠不足など一時的な原因による軽い頭痛であっても、繰り返すようであれば専門的な評価が必要です。脳神経内科では、問診や神経学的検査、CT・MRIなどの画像検査を通して、脳や血管の異常、神経の病気がないかを確認します。特に、これまでにない強い頭痛、急に発症した頭痛、吐き気やしびれ、視覚の異常を伴う場合は、脳卒中やくも膜下出血などの可能性もあるため、早急な受診が必要です。また、副鼻腔炎など鼻や耳が原因と考えられる場合は「耳鼻咽喉科」、目の疲れや視力の問題が関係する場合は「眼科」の受診が適しています。頭痛は原因によって対応する診療科が異なるため、まずは内科や脳神経内科で総合的に判断してもらうのが安心です。

監修 医師:今野正裕

新宿、西新宿の内科、発熱外来、脳神経内科、整形外科は西新宿今野クリニックへ。予約はこちら

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