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高尿酸血症

高尿酸血症の病態生理、生活習慣病との関連

高尿酸血症は、血液中の尿酸の濃度が正常より高くなった状態を指す病気です。尿酸は体内でプリン体という物質が分解されることで生成され、通常は腎臓や腸から排出されます。しかし、尿酸の産生が過剰になったり、排泄が十分に行われなかったりすると血中尿酸値が上昇し、高尿酸血症となります。

高尿酸血症は自覚症状がないことが多く、「サイレント病」とも呼ばれます。症状が出る場合、尿酸が結晶化して関節に沈着し、激しい痛みや炎症を伴う痛風発作が起こることがあります。さらに、長期間の高尿酸血症は腎臓に負担をかけ、腎機能障害や尿路結石の原因となることもあります。

高尿酸血症は生活習慣病と密接に関連しており、肥満や高血圧、脂質異常症、糖尿病などを伴うことが多く、心血管疾患のリスクを高めることも知られています。遺伝的要因や加齢、性別も影響し、男性や閉経後の女性に多く見られます。日常生活での早期対策と定期的な検査が、合併症予防に重要です。

高尿酸血症の原因・過剰算出、排泄低下、生活習慣病

高尿酸血症の主な原因は、尿酸の過剰産生と排泄低下の二つに分けられます。過剰産生型では、プリン体を多く含む食品の摂取や細胞の代謝異常により尿酸が多く作られます。排泄低下型では、腎臓での尿酸の排泄が不十分であることが原因で、これには腎機能の低下や遺伝的素因が関与します。

生活習慣も大きなリスク要因です。アルコール、特にビールや日本酒はプリン体を多く含み、尿酸値を上昇させやすくなります。肉類や魚介類の過剰摂取も影響します。肥満や運動不足、ストレスも血中尿酸値に影響します。また、高血圧や糖尿病、脂質異常症、腎障害などの既往がある場合、尿酸値が上昇しやすくなります。

性別や年齢も関連し、男性は女性より発症しやすく、女性は閉経後に尿酸値が上昇しやすくなる傾向があります。家族歴がある場合もリスクが高く、遺伝的要因が関与することがあります。

初期症状はほとんどないが、放置しているとなりうる痛風

高尿酸血症は初期には自覚症状がほとんどないことが多いですが、血中尿酸が結晶化すると症状が現れます。代表的な症状は痛風発作で、突然の関節の激しい痛み、腫れ、発赤、熱感が特徴です。多くの場合、足の親指の関節に起こることが多いですが、足首、膝、手首などにも発生することがあります。発作は夜間に起こりやすく、数日から一週間ほどで自然に軽快することがあります。

長期間の高尿酸血症では、尿酸結晶が関節や皮下に沈着し、痛みを伴わない結節(痛風結節)が形成されることがあります。また、腎臓に尿酸が蓄積すると尿路結石や腎障害を引き起こすことがあります。慢性的に放置すると、腎機能低下や高血圧、動脈硬化などのリスクが高まり、全身の健康に影響を与えます。

診断基準・男性で7.0mg/dL以上、女性で6.0mg/dL以上

高尿酸血症の診断は血液検査によって行われます。空腹時の血清尿酸値を測定し、基準値を超える場合に高尿酸血症が疑われます。一般的には、男性で7.0mg/dL以上、女性で6.0mg/dL以上を目安に診断されます。尿検査で尿中の尿酸排泄量を調べ、過剰産生型か排泄低下型かを判断することもあります。

必要に応じて腎機能検査、画像検査、関節液検査などを行い、痛風発作の原因や合併症の有無を確認します。また、生活習慣や既往歴、家族歴を聞き取り、一次性か二次性かの鑑別も行われます。定期的な血液検査で尿酸値の変化を追うことが、診断と管理に重要です。

治療・生活習慣、運動習慣、内服薬

高尿酸血症の治療は、尿酸値を正常範囲に維持し、痛風発作や合併症を予防することが目的です。軽度の場合は、まず生活習慣の改善が基本となります。食事療法では、プリン体を多く含む食品やアルコールの摂取を控え、バランスの良い食生活を心がけます。水分を十分に摂取し、尿酸の排泄を促すことも重要です。

運動療法は、適度な有酸素運動により体重管理を行い、肥満や代謝異常の改善に役立ちます。薬物療法は、生活習慣改善だけでは十分な効果が得られない場合や痛風発作のリスクが高い場合に行われます。代表的な薬には、尿酸生成を抑えるアロプリノールやフェブキソスタット、尿酸排泄を促進するプロベネシドなどがあります。

痛風発作が起こった場合は、非ステロイド性抗炎症薬やコルヒチンを使用して炎症と痛みを抑えます。治療では、血中尿酸値を継続的に管理し、発作や合併症の予防を目的に医師の指導の下で生活習慣改善と薬物療法を併用することが重要です。

予防と日常生活での注意

高尿酸血症の予防には、食事、運動、体重管理が重要です。プリン体を多く含む食品の摂取を控え、肉類や魚介類、内臓類の過剰摂取を避けます。アルコールは特にビールや日本酒を控えることが推奨されます。水分を十分に摂取し、尿酸の排泄を促すことも重要です。

適度な有酸素運動を日常に取り入れ、肥満を防ぐことで血中尿酸値の上昇を抑えられます。ストレスや睡眠不足も尿酸値に影響するため、規則正しい生活を心がけることが大切です。定期的な健康診断で尿酸値を確認し、異常があれば早期に対策を行うことが、痛風や腎障害などの合併症を防ぐ鍵となります。

高尿酸血症は無症状でも進行すると体に大きな負担をかける病気です。生活習慣改善と必要に応じた薬物療法を継続することで、健康を維持し、合併症のリスクを最小限に抑えることができます。

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