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【休診日】日祝、水曜午後、土曜午後 ※第2第4土曜
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重症筋無力症(Myasthenia Gravis:MG)は、神経から筋肉への指令が伝わりにくくなる自己免疫性の神経筋接合部疾患です。筋肉そのものの病気ではありません。まぶたが下がる、物が二重に見える、話しにくい、飲み込みにくい、手足や首が疲れやすいなどが現れ、使うほど悪化し休むと改善する易疲労性が特徴の一つです。症状だけでは自己診断できず、呼吸や嚥下の急な悪化は緊急対応が必要です。
息苦しい、横になると呼吸が苦しい、会話途中で息が続かない、唾液や食物を飲み込めない、むせが急に増えた、声が極端に出しにくい、首を支えられない、全身の筋力が急速に低下した場合は、通常外来を待たず救急要請を検討してください。発熱や感染症をきっかけに急速に悪化した場合も同様です。
神経と筋肉のつなぎ目である神経筋接合部で、自己抗体などにより信号伝達が妨げられ、筋力低下や易疲労性が起こる病気です。主に目、顔、のど、首、手足、呼吸に関わる筋肉が障害されます。通常、しびれなどの感覚障害は主要症状ではありません。
同じ動作を繰り返すと筋力が落ちやすく、休むと改善することがあります。朝より夕方に眼瞼下垂や複視が強くなるなど、時間帯で変化する日内変動も特徴の一つです。ただし、変動の程度には個人差があり、夕方に悪化しないことだけでMGを否定できません。
片側または両側のまぶたが下がり、疲労や時間帯によって程度が変わる場合があります。まぶたが下がる原因はMGだけではなく、加齢性変化、動眼神経麻痺などもあります。
眼球を動かす筋肉の筋力低下により、物が二重に見えることがあります。複視には脳卒中、動眼神経麻痺、甲状腺眼症など別の原因もあり、とくに突然の複視に片麻痺、ろれつ困難、激しい頭痛などを伴う場合は救急評価が必要です。
症状の組み合わせや程度は患者さんごとに異なります。筋力低下があってもMG以外の神経・筋疾患や全身疾患が原因の場合があります。
話す、かむ、飲み込むなどに関わる筋肉の障害を球症状と呼びます。ろれつが回りにくい、鼻声、声が弱い、咀嚼で疲れる、むせる、唾液を処理しにくいなどが現れます。誤嚥や栄養状態への影響があり、急な悪化や唾液も飲み込めない状態では救急評価が必要です。
呼吸筋や嚥下筋の筋力低下が急速に悪化し、呼吸管理が必要になる可能性がある生命に関わる状態です。呼吸困難、会話時の強い息切れ、頭を持ち上げられない、嚥下不能、痰を出せない、全身筋力の急速な悪化などが警告サインです。感染症、手術、一部薬剤などをきっかけに起こる場合があります。クリーゼが疑われるときは通常外来で様子を見ず、救急・入院可能な医療機関で評価します。
眼瞼下垂や複視など眼症状に限られるものを眼筋型、球症状、頸部・四肢・呼吸筋などにも筋力低下があるものを全身型と呼びます。眼筋型から全身型へ移行する場合があるため、新しい嚥下・発声・手足・呼吸症状がないか経過を確認します。
自己抗体が神経筋接合部の働きを妨げることが原因です。代表的なものに抗AChR抗体、抗MuSK抗体があり、ほかの抗体が関係する場合や、現在の検査で抗体を確認できない場合もあります。抗体陰性だけでMGを否定することはできません。
筋肉側のアセチルコリン受容体に対する自己抗体です。陽性であれば診断を支持しますが、検査値だけで症状や診察所見を無視して確定するものではありません。
AChR抗体陰性MGの一部で認められます。球症状や呼吸症状が目立つ場合がありますが、抗体だけで重症度や経過を一律に予測することはできません。
症状と易疲労性、神経学的診察、自己抗体検査、反復刺激試験、必要に応じた単線維筋電図や薬理学的検査、胸部画像、ほかの疾患の除外を組み合わせます。単一の症状や検査だけで診断するものではありません。
神経を繰り返し電気刺激し、筋肉の反応が低下するかを調べる神経生理検査です。MGの診断を支持する場合がありますが、正常でもMGを完全には否定できません。必要な場合は検査可能な専門医療機関へ紹介します。
単線維筋電図は、筋線維の反応のばらつきを詳しく調べる専門的な検査です。眼瞼下垂では、まぶたを一定時間冷却して変化を見るアイスパックテストが診断補助に使われる場合があります。どちらも単独で確定診断する検査ではなく、専門施設での評価が必要になることがあります。
脳MRIだけでMGを診断することはできません。突然の複視、構音障害、筋力低下などで脳卒中やほかの中枢神経疾患を疑う場合に、CT・MRIを鑑別目的で用います。当院の画像検査は設備紹介をご確認ください。
MGでは胸腺腫などの胸腺異常を伴う場合があるため、胸部CTなどで胸腺を評価します。MG患者さん全員に胸腺腫があるわけではありません。撮影の可否や造影の必要性は患者さんの状態に応じて判断します。
胸腺腫がある場合は手術が検討されます。胸腺腫がない場合でも、AChR抗体陽性全身型MGなど一定の患者さんでは治療選択肢になることがあります。年齢、病型、抗体、重症度、治療歴などを踏まえ専門施設で判断し、「MGなら全員胸腺を取る」ものではありません。
筋力低下と易疲労性を改善し、日常生活と生活の質を維持しながら、クリーゼを予防することが目標です。長期の高用量ステロイドによる副作用をできるだけ減らし、患者さんごとに良好な症状コントロールを早期に目指します。
神経筋接合部でアセチルコリンの働きを高め、筋力低下を一時的に改善するコリンエステラーゼ阻害薬です。病気そのものを治す免疫治療ではありません。腹痛、下痢、発汗、唾液増加などがみられる場合があり、自己判断で増減しないでください。
免疫反応を抑える重要な治療ですが、高用量を長期間続けることを当然とせず、症状と副作用を見ながら量を調整します。開始・増量時に一時的な症状悪化が起こる場合もあるため、患者さんの状態に応じた計画と観察が必要です。自己判断で急に増減・中止しないでください。
タクロリムス、シクロスポリンなどを、症状をコントロールしながらステロイド量を抑える目的などで使用することがあります。選択は病型、臓器機能、感染症リスク、妊娠可能性、併用薬などを考慮します。
症状が強い場合、急速に悪化した場合、手術前などには、免疫グロブリン大量静注療法(IVIg)や血漿交換などを使用することがあります。MGクリーゼでは呼吸・嚥下管理を含む専門的な入院治療が必要です。当院でこれらを実施すると誤認させず、必要時は対応可能な専門施設へ紹介します。
病気に関係するIgG抗体を含む血中IgGを減らす方向に働く標的治療です。国内ではエフガルチギモドの静注・皮下注製剤、ロザノリキシズマブなどが使用されています。主に全身型MGで、従来の免疫治療が十分に奏効しない場合などに検討します。
すべてのMG患者さんが対象ではなく、抗体、重症度、既存治療、感染症リスクなどから適応を判断し、IgGや感染症などを管理します。当院での実施は推測せず、必要時に専門施設へ紹介します。
補体による神経筋接合部の障害を抑える標的治療で、エクリズマブ、ラブリズマブ、ジルコプランなどがあります。主にAChR抗体陽性全身型MGで、従来治療の効果が不十分な場合などに専門医が検討します。新しい薬だから常に従来治療より優れているというものではありません。
補体阻害薬では髄膜炎菌感染症への重要な安全対策が必要です。投与前のワクチン、投与中の感染症への注意などを最新の電子添文に沿って行います。ワクチン接種後も感染症を完全には防げないため、発熱、強い頭痛、首の硬さ、紫斑などがあれば早急な評価が必要です。
日本神経学会の2025年追補版では、補体阻害薬のエクリズマブ、ラブリズマブ、ジルコプランと、FcRn阻害薬のエフガルチギモド(静注・皮下注)、ロザノリキシズマブが整理されました。追補版は新薬の特徴とエビデンスを補いましたが、2022年版の基本的な治療アルゴリズムを一律に変更するものではありません。
複数の標的治療から、抗体型、重症度、従来治療への反応、合併症、投与方法、安全性を考慮して選びます。薬剤辞典のように自己選択するものではなく、最新の承認内容・電子添文を確認して専門医が判断します。
一部の抗菌薬、マグネシウム製剤、β遮断薬、抗不整脈薬、筋弛緩薬などがMG症状に影響する場合があります。ただし、薬剤や患者さんの状態によってリスクは異なり、すべてが絶対に使用禁止という意味ではありません。処方薬・市販薬・サプリメントを医師や薬剤師へ伝え、自己判断で中止しないでください。
感染症、手術、妊娠・産後などに症状が変化する場合があります。手術・麻酔を受ける場合や妊娠を希望する場合は、使用薬を含めて事前に脳神経内科と担当診療科へ相談してください。薬剤ごとに妊娠中の安全性が異なるため、自己判断で薬を中止しないでください。
ランバート・イートン筋無力症候群も神経筋接合部の病気ですが、下肢の付け根に近い筋肉の筋力低下、口の渇きなどの自律神経症状、腱反射の低下などが手掛かりになります。悪性腫瘍を伴う場合もあり、MGとは検査や治療が異なります。症状だけで区別できません。
脳卒中、動眼神経麻痺、甲状腺眼症、筋疾患、ALS、ギラン・バレー症候群、ボツリヌス症、多発性硬化症などを症状に応じて検討します。MGでは通常感覚障害が主要症状ではないため、しびれが目立つ場合は別の原因も評価します。
重症筋無力症は指定難病です。ただし、診断されれば全員が自動的に医療費助成を受けられるわけではなく、重症度など一定の要件を満たす場合に対象となります。制度・申請方法は変更されることがあるため、最新の自治体・難病相談窓口の案内を確認してください。
西新宿今野クリニックでは、新宿・西新宿でまぶたが下がる、物が二重に見える、手足や首が疲れやすいなどの症状を脳神経内科で評価します。症状の経過、易疲労性、神経学的所見を確認し、血液検査や必要に応じてCT・MRIを検討します。診療体制は医師紹介をご確認ください。
反復刺激試験、単線維筋電図、IVIg、血漿交換、標的治療、胸腺手術など専門的な検査・治療が必要な場合は、対応可能な医療機関へ紹介し慢性期診療でも連携します。呼吸・嚥下症状が急速に悪化している場合は通常外来を待たず救急医療を優先してください。安定時の所在地は地図・交通案内をご確認ください。
眼瞼下垂、複視、話しにくさ、飲み込みにくさ、手足・首の疲れやすさなどがあります。症状の組み合わせには個人差があります。
MGの症状の一つですが、加齢性変化や神経の麻痺などでも起こります。変動、ほかの症状、診察と検査を合わせて評価します。
MGの可能性はありますが、脳卒中、動眼神経麻痺、甲状腺眼症などでも起こります。突然発症し麻痺などを伴う場合は救急評価が必要です。
神経から筋肉への信号伝達に余裕が少なく、同じ動作を続けると筋力が低下しやすいためです。休息で改善することがありますが、変動が目立たない方もいます。
脳神経内科で評価します。ただし呼吸困難、嚥下不能、急速な筋力低下がある場合は通常外来を待たず救急要請を検討してください。
抗AChR抗体や抗MuSK抗体などを調べますが、陰性例もあります。血液検査だけで診断・否定するものではありません。
あります。抗MuSK抗体など別の抗体を認める場合や、現在の検査で抗体を確認できない場合があります。
診察、抗体検査、反復刺激試験、必要に応じて単線維筋電図、胸部画像などを組み合わせ、似た病気を除外します。
胸腺が自己免疫反応に関係し、胸腺腫などを伴う患者さんがいます。胸部CTなどで評価しますが、全員に胸腺腫があるわけではありません。
ピリドスチグミン、ステロイド、免疫抑制薬などがあり、急速な改善が必要な場合はIVIgや血漿交換を検討します。病型と状態に応じて選択します。
FcRn阻害薬や補体阻害薬など複数の標的治療があります。すべての方が対象ではなく、抗体型、重症度、既存治療への反応、安全性から専門医が判断します。
MGクリーゼの可能性があり、通常外来を待たず救急要請を検討してください。横になれない、会話が続かない、痰を出せない、飲み込めない場合も緊急評価が必要です。
治療により症状を良好にコントロールできる患者さんは多い一方、経過と必要な治療には個人差があります。「必ず完治する」「治らない」と一律にはいえません。
一般的なMGは自己免疫疾患で、単純な遺伝形式で親から子へ受け継がれる病気ではありません。先天性筋無力症候群など別の遺伝性疾患とは区別します。
重症筋無力症は、眼瞼下垂、複視、話しにくさ、嚥下障害、手足・首の易疲労性などを起こす自己免疫性神経筋接合部疾患です。診断は症状、診察、抗体、神経生理検査、胸腺評価などを総合します。呼吸・嚥下機能や全身筋力が急速に悪化した場合はMGクリーゼを考え、通常外来を待たず救急医療を優先してください。