メニュー
整形外科はこちら
脳神経内科はこちら
内科はこちら
健康診断はこちら
ワクチンはこちら
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 午前 9:00~ 13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ●※ |
| 午後 15:00~ 18:00 | ● | ● | 休 | ● | ● | 休 |
初診の方とリハビリの方は、診療終了30分前までの受付となります。
【休診日】日祝、水曜午後、土曜午後 ※第2第4土曜
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 午前 9:00~ 13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ●※ |
| 午後 15:00~ 18:00 | ● | ● | 休 | ● | ● | 休 |
初診の方とリハビリの方は、診療終了30分前までの受付となります。
【休診日】日祝、水曜午後、土曜午後 ※第2第4土曜
24時間365日ご相談を受け付けております!


Table of Contents
Toggle重症筋無力症(Myasthenia Gravis、MG)は、神経と筋肉の接合部である神経筋接合部における自己免疫性疾患で、神経から筋肉への信号伝達が阻害されることによって筋力低下が生じる病気です。具体的には、運動神経末端から分泌されるアセチルコリンを筋肉側の受容体(アセチルコリン受容体)が受け取れなくなるため、筋肉が十分に収縮できなくなります。この結果、特に眼、顔、咀嚼、咽
頭、四肢、呼吸筋などの随意筋に特徴的な疲労性筋力低下が起こります。
重症筋無力症の特徴的な症状は「疲労性筋力低下」です。これは、同じ筋肉を繰り返し使用すると筋力が低下し、休息すると回復するという性質を持っています。例えば、長時間の読書や会話でまぶたが下がる、箸やペンが持ちにくくなる、顔の表情が乏しくなるなどの症状が現れます。また、重症例では咀嚼や嚥下の障害、呼吸筋の低下により呼吸不全を起こすことがあり、生命に関わる場合があります。
重症筋無力症は全身に影響を及ぼすことがありますが、感覚神経や自律神経は通常保たれます。疾患は緩徐に進行することが多く、発症年齢や性別によっても症状の出方が異なります。若年女性では眼筋から始まることが多く、高齢男性では全身性の症状が初期から現れる傾向があります。
重症筋無力症は自己免疫疾患であり、自己の免疫系が神経筋接合部のアセチルコリン受容体(AChR)や関連タンパク質を攻撃することで発症します。この自己抗体には主にAChR抗体、筋特異的キナーゼ(MuSK)抗体、LRP4抗体などが存在し、それぞれ臨床症状や経過に特徴があります。AChR抗体陽性例では全身性の筋力低下が多く、MuSK抗体陽性例では咀嚼や咽頭筋に強く影響することがあります。
発症に関わるリスク要因としては、年齢、性別、遺伝的素因、胸腺異常などが挙げられます。若年女性に多い型では、胸腺に異常(胸腺過形成)が認められることがあり、中高年男性では胸腺腫が関与することがあります。胸腺は免疫細胞の成熟に関わる臓器で、異常があると自己抗体の産生が促進されると考えられています。
環境要因としては、感染症やストレス、外科手術、特定の薬剤(ベンゾジアゼピン、アミノグリコシド系抗生物質、β遮断薬など)が発症や症状悪化の誘因となることがあります。妊娠や出産も、女性の免疫状態の変化により症状に影響する場合があります。
重症筋無力症の症状は、筋肉の疲労性低下が中心で、使用頻度や時間によって変動するのが特徴です。最も初期に現れることが多いのは眼筋症状で、片側または両側のまぶた下垂(眼瞼下垂)、複視(物が二重に見える)がよく見られます。この眼筋症状は、日中に症状が悪化し、夜間や休息後に改善することがあります。
顔面や咀嚼筋の障害では、口が閉じにくくなる、食べ物を噛みにくい、表情が乏しくなる、発声が弱くなるなどの症状が見られます。咽頭や喉頭の筋肉が影響を受けると、嚥下困難や声のかすれが現れ、窒息の危険性が高まります。
四肢の筋力低下は、特に上肢で物を持ち上げる動作、歩行、階段昇降などに影響します。症状は左右非対称であることも多く、長時間の運動で徐々に筋力が低下するのが特徴です。重症例では呼吸筋の障害が現れ、呼吸不全に至ることがあります。この状態を「ミオセニッククライシス」と呼び、迅速な医療介入が必要です。
重症筋無力症の診断は、症状の特徴、神経学的所見、検査結果の総合評価により行われます。診断の第一歩は、疲労性筋力低下の観察です。反復運動や持続した筋収縮によって筋力低下が増強するかを確認します。
血液検査では、AChR抗体、MuSK抗体、LRP4抗体の有無を調べ、自己免疫性の指標として診断に役立てます。抗体陰性例でも、臨床症状や他の検査から診断可能な場合があります。
神経伝達検査としては、反復神経刺激試験や筋電図(EMG)が行われます。反復刺激により筋電図上で筋力低下が再現されると、神経筋接合部の異常を示唆します。
画像検査では、胸腺腫や胸腺過形成を確認するためにCTやMRIが行われます。胸腺腫が認められれば、手術による切除が治療方針に含まれることがあります。これらの情報を総合して、臨床症状、抗体検査、神経生理学的検査、画像検査の結果から診断が確定されます。
重症筋無力症の治療は、症状の軽減、筋力維持、発作や呼吸障害の予防を目的として行われます。治療は大きく薬物療法、免疫療法、外科療法、生活管理に分けられます。
薬物療法では、神経筋接合部の伝達を改善する抗コリンエステラーゼ薬(ピリドスチグミンなど)が用いられ、症状の即時改善に有効です。副作用として、下痢、腹痛、発汗増加などがあります。
免疫療法は自己抗体による症状を抑えるために行われ、ステロイド(プレドニゾロン)や免疫抑制薬(アザチオプリン、シクロスポリン、ミコフェノール酸モフェチルなど)が使用されます。急性増悪時には、血漿交換療法や免疫グロブリン静注(IVIG)が行われることもあります。これにより、抗体の影響を短期間軽減し、症状を改善します。
外科療法として、胸腺腫や胸腺過形成がある場合には胸腺摘出術が行われます。胸腺摘出は症状の改善や免疫制御に有効で、長期的に薬剤量の減少や症状安定化に寄与することがあります。
生活管理も重要です。疲労を避けるために、無理な運動や長時間の作業を避け、休息を十分に取ることが推奨されます。また、呼吸筋や嚥下筋の低下がある場合は、呼吸管理や嚥下訓練、栄養管理が必要です。感染症予防やストレス管理も症状悪化防止に役立ちます。
重症筋無力症は自己免疫疾患であり、根本的な発症予防は困難ですが、症状悪化の予防や生活の質維持は可能です。薬の服薬管理を徹底し、自己判断で中止しないことが基本です。また、発熱や感染症は症状悪化の引き金になるため、手洗いや予防接種など日常的な感染対策が重要です。
日常生活では、無理な運動を避け、筋力低下が起こる前に休息を取り入れることが推奨されます。嚥下障害や呼吸筋低下がある場合は、食事形態の工夫や呼吸リハビリ、必要に応じて医療機器の活用が必要です。高齢者や家族への情報共有、緊急時の対応マニュアルを整備することも大切です。
妊娠や出産を考える女性では、妊娠中の症状管理や薬剤選択が重要です。医師と相談し、適切な治療計画を立てることで母体・胎児双方の安全を確保できます。心理的なストレスも症状悪化の要因となるため、家族や医療者によるサポート体制を整えることが望ましいです。
重症筋無力症は慢性疾患であり、完治は困難ですが、薬物治療、免疫療法、外科療法、生活管理を組み合わせることで、多くの患者が日常生活を維持し、社会参加を継続することが可能です。早期診断と適切な治療、多職種チームによる包括的ケアが、患者の生活の質と安全を守る鍵となります。
新宿、西新宿の内科、発熱外来、脳神経内科、は西新宿今野クリニックへ。
内科記事も参考になさってください。