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パーキンソン病とは?初期症状・検査・治療について

パーキンソン病は手の震えだけの病気ではありません。動作が遅い、筋肉がこわばる、歩幅が小さくなるなどの運動症状が片側から始まることがあり、便秘、嗅覚低下、睡眠障害などの非運動症状がみられる場合もあります。診断はMRIだけで行うものではなく、症状、経過、神経学的診察などを総合します。新宿・西新宿で気になる症状がある方は、当院の脳神経内科で評価します。

目次

パーキンソン病とは

パーキンソン病は、中脳の黒質にあるドパミンを作る神経細胞が徐々に減少し、運動の調節をはじめとする神経の働きに影響が生じる神経変性疾患です。神経細胞内にαシヌクレインというたんぱく質を含むレビー小体がみられることがあります。

現在の標準的な治療は、症状を改善して日常生活や生活の質を保つことが主な目的です。一般診療で病気そのものを治したり、確実に進行を止めたりする治療が確立しているという意味ではありません。

パーキンソン病の初期症状

症状の組み合わせや進み方には個人差があり、すべての症状がそろってから診断されるわけではありません。

動作緩慢

動き始めや日常動作が遅くなり、着替え、ボタン掛け、寝返りなどに時間がかかる場合があります。表情が乏しく見える、小声になる、字が次第に小さくなる、歩くときの腕の振りが減ることもあります。

安静時振戦

力を抜いているときに手足の震えが目立つことがあり、片側から始まる場合があります。一方で、振戦が目立たないパーキンソン病もあります。

筋強剛

筋肉がこわばり、腕や脚、首などを動かしにくく感じることがあります。本人より診察した医師が気づく場合もあります。

歩行・姿勢の変化

歩幅が小さくなる、足が出にくい、腕の振りが減る、前かがみになる、方向転換に時間がかかるなどの変化がみられる場合があります。すくみ足や姿勢保持障害、転倒は、病状が進んでから目立つ場合もあります。

手の震えはすべてパーキンソン病?

パーキンソン病の振戦は安静時に目立ち、片側から始まることがありますが、この特徴だけで診断はできません。本態性振戦では、物を持つ、字を書くなど姿勢を保つときや動作時に震えが目立つことが多いものの、例外もあります。薬剤、甲状腺機能異常、低血糖などでも震えは起こるため、手の震えの出方と随伴症状を確認します。

パーキンソン病でみられる歩き方

  • 歩幅が小さく、小刻みになる
  • 最初の一歩や狭い場所で足が出にくい
  • 歩行中の腕の振りが小さくなる
  • 前かがみの姿勢になる
  • 方向転換を小刻みに行う
  • すくみ足やバランス低下により転倒しやすくなる

全員が同じ歩き方になるわけではありません。突然の歩行障害や片側の麻痺・しびれは、脳梗塞脳出血など急性疾患も考え、通常外来を待たず救急要請を検討します。

運動以外に現れる非運動症状

パーキンソン病では、運動症状以外にも次のような症状がみられる場合があります。一部は運動症状より前から現れることもありますが、これらだけでパーキンソン病と診断することはできません。

  • 便秘、排尿症状、発汗異常
  • 嗅覚の低下
  • 睡眠障害、日中の眠気
  • 睡眠中に大声や激しい動作がみられるREM睡眠行動異常
  • 立ちくらみを伴う起立性低血圧
  • 抑うつ、不安、意欲低下
  • 認知機能低下、幻覚
  • 疲労、痛み

原因・遺伝・発症年齢

多くは家族内に同じ病気がみられない孤発性で、正確な原因は完全には解明されていません。加齢、遺伝的要因、環境要因などが複合的に関係すると考えられています。特定の生活習慣や環境曝露だけを直接の原因と決めつけることはできません。

中高年以降に多くみられますが、若年で発症する場合もあります。若年発症では遺伝的要因が関係する割合が相対的に高い場合がありますが、遺伝形式や検査の必要性は個別に判断します。

パーキンソン病の診断

診断では、動作緩慢、振戦、筋強剛、歩行などの症状、始まり方、左右差、経過、神経学的診察、服薬歴、治療薬への反応、ほかの病気の可能性を総合します。血液検査やMRIだけで確定診断する病気ではありません。

急速な悪化、早い時期からの転倒、強い自律神経症状、眼球運動障害、薬への反応が乏しいなど、典型的でない所見がある場合は、別のパーキンソン症候群も含めて評価します。

MRI・血液検査などの検査

MRI・CT

MRIやCTは、脳血管障害、正常圧水頭症、脳腫瘍など構造的な病気や、非典型的なパーキンソン症候群を検討する際に役立つことがあります。MRIが正常でもパーキンソン病を否定できず、MRIだけで確定することもできません。当院の画像検査は設備紹介をご確認ください。

血液検査

症状に応じて、甲状腺機能、肝腎機能、血糖、栄養状態など、似た症状や治療へ影響する状態を確認します。特定の一般血液検査だけでパーキンソン病を診断するものではありません。

DAT-SPECT・MIBG心筋シンチグラフィ

診断が明確でない場合などに、ドパミントランスポーターSPECT(DAT-SPECT)やMIBG心筋シンチグラフィが診断補助として検討されることがあります。検査だけで100%確定できるものではありません。当院で院内実施している検査としては扱わず、必要な場合は対応できる専門医療機関へ紹介します。

パーキンソン症候群との鑑別

パーキンソン病に似た動作の遅さ、こわばり、歩行障害は、薬剤性パーキンソニズム、血管性パーキンソニズム、正常圧水頭症、進行性核上性麻痺、多系統萎縮症、大脳皮質基底核症候群などでも起こります。原因や治療が異なるため、症状と経過を踏まえた鑑別が重要です。

パーキンソン病の治療

治療は、運動症状と非運動症状、年齢、仕事や生活、合併症、副作用などを考慮して調整します。薬物療法と運動・リハビリテーションを組み合わせ、症状と生活機能の維持を目指します。

レボドパ

レボドパは運動症状の改善に中心的な役割を持つ薬で、カルビドパまたはベンセラジドなど、体内での分解を抑える成分と組み合わせて使用します。年齢だけを理由に一律に開始を遅らせるのではなく、症状や生活への影響、患者背景を考えて治療します。

その他の薬

ドパミンアゴニスト、MAO-B阻害薬、COMT阻害薬、アマンタジン、ゾニサミド、抗コリン薬、アデノシンA2A受容体拮抗薬などがあります。単なる薬の追加ではなく、症状、年齢、認知機能、合併症、運動合併症などに応じて選択・併用します。

薬の副作用と安全な服用

薬により、眠気、起立性低血圧、吐き気、幻覚、ジスキネジアなどが起こる場合があります。特にドパミンアゴニストでは、賭け事、買い物、食行動などを抑えにくくなる衝動制御障害が問題になることがあります。ご本人だけで気づきにくい変化は、ご家族から処方医へ伝えることも大切です。

薬剤によって運転などへの注意事項が異なります。眠気、認知機能、運動機能も安全に影響するため、運転の可否は処方内容と状態を踏まえて医師へ確認してください。急な中止で症状が悪化することがあるため、自己判断で開始・増減・中止しないでください。

ウェアリングオフ・ジスキネジア

ウェアリングオフ

薬の効果が次の服用時間まで続かず、動きにくさや震えなどが再び強くなる現象です。症状が良い時間と悪い時間、服薬時刻を記録すると、薬剤調整の参考になります。

ジスキネジア

薬が効いている時間帯などに、自分の意思とは異なるくねるような不随意運動がみられることがあります。生活への影響を確認し、薬剤の種類・量・服用時刻の調整や進行期治療を検討します。

進行期に検討される治療

薬の効果が安定しない時間が増え、内服調整だけでは日常生活への影響を十分に抑えにくい場合、専門施設で次の治療が検討されることがあります。進行したすべての方が対象ではありません。

脳深部刺激療法(DBS)

脳の特定部位へ電極を留置し、電気刺激によって運動症状や運動合併症の改善を目指す治療です。病気そのものを治す治療ではなく、症状、薬への反応、年齢、認知機能、精神症状、全身状態などを含めて適応を判断します。

持続投与療法

レボドパ・カルビドパ配合剤を小腸へ持続投与する治療や、ホスレボドパ・ホスカルビドパを持続皮下注する治療があります。治療機器の管理や合併症への対応が必要で、専門的な評価により選択します。当院で院内実施しているとは記載せず、適応が考えられる場合は専門施設へ紹介します。

リハビリテーションと運動

薬物療法に加えて、歩行・バランス訓練、筋力と柔軟性を保つ運動、姿勢や方向転換の練習、日常生活動作の工夫、発声・構音訓練、嚥下訓練、転倒予防などを状態に応じて行います。適切な運動やリハビリは機能と生活の質を保つうえで役立ちますが、運動だけで病気が治るわけではありません。当院のリハビリテーション科もご確認ください。

嚥下・認知機能・幻覚への対応

嚥下障害

進行すると、むせ、飲み込みにくさ、誤嚥、体重減少などが問題になる場合があります。必要に応じて嚥下機能の評価、食事形態や姿勢の調整、訓練を検討します。関連する症状は飲み込みにくさのページをご確認ください。

認知機能低下・幻覚

病状の進行や薬剤の影響などにより、認知機能低下や幻覚がみられる場合があります。パーキンソン病の方全員に認知症が起こるわけではありません。症状、薬、身体状態を確認し、必要に応じて認知症・もの忘れとしても評価します。

指定難病と医療費助成

パーキンソン病は指定難病の一つですが、診断された方全員が医療費助成の対象になるわけではありません。重症度など一定の要件を満たす場合に対象となることがあるため、最新の制度と申請方法を自治体や専門窓口へ確認してください。

西新宿今野クリニックでの診療

当院では、新宿・西新宿で手の震え、動作の遅さ、こわばり、歩きにくさなどが気になる方について、脳神経内科で症状と経過を伺い、神経学的診察を行います。必要に応じて血液検査、CT・MRI、薬物療法の調整、リハビリ、合併症や生活習慣病の評価を行います。

DAT-SPECT、MIBG心筋シンチグラフィ、遺伝子検査、DBS、経腸・持続皮下注療法など、専門的な検査・治療が必要な場合は対応できる医療機関へ紹介します。担当医は医師紹介、所在地はアクセスをご確認ください。

パーキンソン病のよくある質問

パーキンソン病の初期症状は何ですか?

動作の遅さ、片側の手足の安静時振戦、筋肉のこわばり、歩幅や腕の振りの変化などがみられる場合があります。症状の組み合わせには個人差があります。

手が震えたらパーキンソン病ですか?

震えには本態性振戦、薬剤、甲状腺機能異常など多くの原因があります。震えの出方とほかの症状を診察で確認します。

パーキンソン病は何科を受診しますか?

神経疾患を専門的に診療する脳神経内科が主な受診先です。

パーキンソン病はMRIで分かりますか?

MRIだけで確定できません。MRIは似た症状を起こす脳血管障害や正常圧水頭症などを調べる際に役立つことがあります。

パーキンソン病と本態性振戦の違いは何ですか?

パーキンソン病では安静時、本態性振戦では姿勢保持や動作時に震えが目立つ傾向がありますが、例外があり、震えだけでは区別できません。

便秘や睡眠障害も起こりますか?

便秘、嗅覚低下、睡眠障害などの非運動症状がみられ、運動症状より前から現れる場合もあります。ただし、これらだけでは診断できません。

パーキンソン病は治りますか?

現在、病気そのものを完全に治す一般的な治療は確立していません。薬物療法やリハビリなどで症状を改善し、生活機能を保つことを目指します。

パーキンソン病の薬にはどんなものがありますか?

レボドパを中心に、ドパミンアゴニストや酵素阻害薬などを、症状と患者背景に合わせて使用します。薬の選択や調整は医師と相談してください。

薬が効かない時間が増えた場合はどうしますか?

服薬時刻と症状の変化を確認し、薬の種類・量・回数などを調整します。状態によっては専門施設で進行期治療の適応を検討します。

パーキンソン病にリハビリは必要ですか?

運動機能や生活上の課題に応じたリハビリは、機能維持や転倒予防、生活の質の向上に役立ちます。

DBSとはどんな治療ですか?

脳の特定部位を電気刺激する治療で、適切に選択された方の運動症状や運動合併症の改善を目的とします。病気を治癒する治療ではありません。

パーキンソン病は遺伝しますか?

多くは孤発性ですが、一部には遺伝的要因が強く関係する場合があります。家族歴があることだけで発症が決まるわけではありません。

まとめ

パーキンソン病では、震えだけでなく、動作の遅さ、こわばり、歩行の変化、便秘や睡眠障害など多様な症状がみられます。診断は症状、経過、神経学的診察と必要な検査を総合して行います。気になる変化が続く場合は自己診断や自己調薬をせず、脳神経内科へご相談ください。

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