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ALSは、手足の筋力低下やろれつの乱れ、呼吸のしづらさなど、進行性の運動機能障害を引き起こす神経疾患です。症状がゆっくりと現れるため、初期には単なる疲れや加齢の影響と誤解されることも少なくありません。そのため、早期に正確な診断を受けることが重要です。ALSの診断は、神経内科での問診や神経学的検査、筋電図や画像検査などを組み合わせて行われます。原因が特定できず、他の疾患を除外する「除外診断」が基本となるため、複数回の検査や経過観察が必要です。このブログでは、ALSの診断の流れや注意点、早期診断のメリットについてわかりやすく解説します。
ALS(筋萎縮性側索硬化症、Amyotrophic Lateral Sclerosis)は、運動神経が徐々に障害される進行性の神経疾患です。運動神経には、脳から脊髄に伸びる上位運動ニューロンと、脊髄や脳幹から筋肉に信号を伝える下位運動ニューロンがあり、ALSではこれらが選択的に障害されます。その結果、手足や顔面、喉、舌などの筋肉が萎縮し、筋力が低下していきます。症状は非常に多彩で、初期には片手や片足の軽い脱力やつまずき、指先の細かい動作の困難、手足のふるえが現れることがあります。やがて、歩行や立位、日常生活動作が困難になり、言語障害、嚥下障害、呼吸筋の低下による呼吸困難など、全身の運動機能に影響が及びます。
ALSは知能や感覚機能、排尿・排便機能は基本的に保たれることが多いため、身体の自由を奪われる一方で、意識ははっきりしている状態が続くのが特徴です。そのため、コミュニケーションや生活の支援が非常に重要になります。病気の進行速度には個人差が大きく、発症から数年で重度の障害に至る場合もあれば、10年以上比較的自立した生活を続けられる場合もあります。
原因については明確には解明されていませんが、遺伝性のALSと、原因不明の孤発性ALSに分けられます。遺伝子異常が関与する場合があり、SOD1やC9orf72などの遺伝子変異が知られています。環境因子や加齢、酸化ストレス、ミトコンドリア機能の異常なども関与すると考えられています。
現時点でALSを根本的に治す治療法は確立されていませんが、進行を遅らせる薬物療法、呼吸管理、栄養管理、リハビリテーション、在宅医療の活用などにより、症状の進行を緩やかにし、生活の質を維持することが可能です。さらに、福祉制度や障害者手帳、介護保険の活用も、患者本人と家族の負担軽減に役立ちます。ALSは身体機能の低下が避けられない病気ですが、早期診断と多職種連携による包括的な支援が、生活の質を保つために不可欠です。
ALSの診断は、非常に慎重かつ段階的に行われます。ALSは上位運動ニューロンと下位運動ニューロン双方が障害される神経変性疾患であり、進行性の筋力低下や筋萎縮、痙縮、痙攣などの症状を呈します。しかし初期には症状が多様で、他の神経疾患や筋疾患と区別が必要なため、診断は決して単純ではありません。
まずALSの診断においては、詳細な病歴聴取と神経学的診察が基本です。患者の症状の発症部位や進行パターン、左右差、日常生活への影響などを確認します。典型的には手や足の筋力低下、物を握る力の低下、つまずきやすさ、言語や嚥下の障害などが初期症状として現れます。神経学的診察では、筋萎縮、筋力低下、腱反射の亢進やバビンスキー反射などの上位運動ニューロン徴候、筋痙攣や筋線維束攣縮などの下位運動ニューロン徴候を詳細に確認します。上位・下位運動ニューロン徴候が複数の部位に同時に認められることがALS診断の重要な手がかりです。
次に電気生理学的検査、特に筋電図はALS診断の中核的検査です。EMGでは筋の異常電気活動を確認し、筋萎縮が神経障害によるものであるかを評価します。具体的には、神経支配筋での筋線維束攣縮、長期潜時の異常、運動単位電位の変化などがALSに特徴的です。これにより、筋疾患や末梢神経障害との鑑別が可能となります。また神経伝導速度検査も行われ、末梢神経の障害があるかどうかを確認します。
さらに画像検査としてMRIは主に他疾患の除外に用いられます。脊髄や脳に腫瘍、脊髄圧迫、脳血管障害などがないことを確認することが重要です。また、ALSの診断を支持するために、血液検査や脊髄液検査も行われ、甲状腺疾患や筋炎、電解質異常など、筋力低下を引き起こす他の疾患を除外します。
診断基準としては、El Escorial基準やその改訂版であるAwaji基準が用いられます。これらは、上位運動ニューロンと下位運動ニューロンの障害の存在、進行性であること、多部位にわたる神経徴候の出現などを総合的に評価します。特にAwaji基準では、筋電図で確認された下位運動ニューロン障害を臨床所見と同等に扱う点が特徴です。
ALSの診断は「他疾患の除外」と「典型的神経徴候の確認」の両輪で成り立っています。初期症状が非特異的な場合も多いため、診断には数か月から半年以上かかることもあります。また、ALSは進行性疾患であるため、定期的な再評価を行うことも診断精度を高める上で重要です。
近年では、遺伝子検査も診断や病型の分類に利用されます。家族性ALSの場合、SOD1、C9orf72などの遺伝子変異の有無を確認することで診断の補助となり、将来的な治療方針にも影響します。ただし、遺伝子検査は全例に必須ではなく、臨床所見を主体とした診断が基本です。
総じて、ALSの診断は一つの検査結果だけで決まるものではなく、詳細な病歴、神経学的所見、電気生理学的検査、画像検査、血液・脊髄液検査、必要に応じた遺伝子検査を組み合わせ、他疾患を慎重に除外する多面的なアプローチが求められます。このプロセスを経て初めてALSという診断に到達でき、患者と家族に対して正確な情報提供や治療方針の検討が可能となります。
ALSの診断で最初にすることは、病歴聴取と診察です。これらで、ALSかまたは他の病気か、見当をつけます。ALSの病歴の特徴は、「緩やかに麻痺が進行している」、「麻痺の範囲が時間と共に広がっている」「喋りにくさを感じる」です。ALSの診察の特徴は、「脳、脊髄、神経障害では説明がつかない麻痺の分布」、「上下肢の筋肉のぴくつき」、「腱反射亢進や病的反射(babinski反射など)」です。
ALSは進行性の神経変性疾患であり、上位運動ニューロンと下位運動ニューロンの両方が障害され、筋力低下や筋萎縮、痙縮、痙攣などの症状を示します。しかし、初期症状は多様で非特異的なことが多く、他の神経疾患や筋疾患と区別が必要です。そのため、診断には熟練した神経内科医による慎重な評価が欠かせません。
ALSは明確な特効薬がなく、診断そのものが患者や家族にとって大きな心理的負担となる疾患です。誤診や診断の曖昧さは患者の生活計画や治療方針に大きく影響するため、診断の確実性を確認する意味でもセカンドオピニオンは重要です。特に、他の進行性神経疾患や筋疾患との鑑別が必要なケースでは、別の専門医の意見を聞くことで、診断の精度が高まります。
さらに、ALSには進行を遅らせる薬剤が存在し、投与タイミングや適応判断には経験が必要です。セカンドオピニオンを通じて、治療方針の選択肢や臨床試験への参加可否を検討できることも大きな利点です。また、ALS専門センターや大学病院では、診断後のリハビリテーション、呼吸管理、栄養管理など多面的なサポート体制についても情報提供を受けられるため、生活の質の維持にもつながります。セカンドオピニオンを受ける際は、紹介状やこれまでの検査結果(筋電図、MRI、血液・脊髄液検査など)をまとめて持参することが望ましいです。また、質問内容を整理しておくことで、診断の根拠や治療方針、生活支援に関する具体的な回答を得やすくなります。
総じて、ALSと診断された場合、セカンドオピニオンは診断の確認、治療選択肢の理解、心理的安心感の確保の観点から極めて有益です。患者自身や家族が納得したうえで治療方針を決定するためにも、専門性の高い医療機関での意見を聞くことが推奨されます。
監修 医師:今野正裕