メニュー

よく聞く?「隠れ脳梗塞」とは?通常の脳梗塞との違いは?治療は必要なのか?

「隠れ脳梗塞」とは、正式には無症候性脳梗塞と呼ばれる状態で、脳の細い血管が詰まって小さな梗塞ができているにもかかわらず、自覚できる症状がほとんどないことが特徴です。そのため、本人は気づかないうちに進行していることが多く、「隠れ」の名がついています。この隠れ脳梗塞の多くは、健康診断や他の病気の検査で、頭部のMRI(磁気共鳴画像)を撮った際に偶然発見されます。症状がないからといって放置してはいけない理由は、これが将来、本格的な脳梗塞や認知症(血管性認知症)を引き起こす危険なサインだからです。隠れ脳梗塞の原因は、高血圧が最も多く、次に糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病が深く関わっています。これらの病気によって動脈硬化が進み、脳の細い血管が詰まりやすくなるのです。大切なのは、隠れ脳梗塞が見つかった時点で、生活習慣を徹底的に見直すことです。特に血圧を厳しくコントロールし、糖尿病や脂質異常症の治療をしっかりと行うことが、本格的な脳梗塞を予防する最も重要な対策となります。もし検診などで「隠れ脳梗塞の疑いがある」と言われたら、必ず専門医に相談し、適切な予防治療を開始しましょう。

目次

脳梗塞とは?

脳梗塞という病気は、脳の中の血管が詰まってしまうことで起こります。血管が詰まると、その血管から血液が送られていた部分の脳細胞に、酸素や栄養が届かなくなります。その結果、脳の細胞が死んでしまうのが脳梗塞です。一度死んでしまった脳細胞は元には戻らないため、この病気は命に関わることがあり、また、体に重い後遺症を残してしまう可能性が高い病気です。

脳梗塞が起きる原因

脳梗塞は、血管が詰まる原因によって、主に三つの種類に分けられています。

  1. アテローム血栓性脳梗塞: これは、脳の比較的太い血管の中で、コレステロールなどがたまったアテロームという塊ができ、血管が狭くなることで起こります。この狭くなった部分に血の塊ができて、血管が完全に詰まってしまうことで発症します。原因には、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙など、動脈硬化を進める生活習慣病が大きく関わっています。
  2. 心原性脳塞栓症: これは、心臓の中にできた血の塊が、血液の流れに乗って脳まで運ばれ、そこで脳の血管を詰まらせてしまうことで起こります。心臓の病気、特にある種の不整脈である心房細動が主な原因となります。心房細動では心臓の中で血流が滞りやすくなるため血栓ができやすく、その血栓が大きいため、脳の太い血管が詰まりやすく、症状が重くなる傾向があります。
  3. ラクナ梗塞: これは、脳の最も細い血管が詰まることで起こります。主に長期間にわたる高血圧が原因で、脳の細い血管の壁が傷んで硬くなり、詰まりやすくなることで発症します。詰まる場所は小さいことが多いのですが、詰まった場所によっては、体の動きや感覚に障害が出ます。このタイプは日本人には比較的多く見られます。

脳梗塞の主な症状

脳梗塞の症状は、血管が詰まった場所によって違いますが、どれも突然現れるのが特徴です。主な症状には次のようなものがあります。

  • 片麻痺:体の片側の手足に急に力が入らなくなったり、動かしにくくなったりします。
  • しびれや感覚の異常:体の片側の手足や顔にしびれが出たり、触られた感覚が鈍くなったりします。
  • 言葉の障害:言葉をうまく話せなくなったり(失語症)、ろれつが回らなくなって、言葉がはっきり発音できなくなったりします。
  • 視野の異常:片方の目が見えにくくなったり、視野の一部が見えなくなったりします。

これらの症状が一つでも突然現れたら、すぐに救急車を呼んで医療機関を受診することが非常に大切です。

治療と予防について

脳梗塞の治療では、発症から4時間半以内など、時間が限られた中で、詰まった血栓を溶かす薬を使う治療や、カテーテルという細い管を使って血栓を直接取り除く治療が行われることがあります。これらの治療は時間との勝負になるため、とにかく早く病院に着くことが重要です。

最も大切なのは、脳梗塞にならないように予防することです。脳梗塞のほとんどは、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病が原因で起こります。これらの病気をしっかりと治療し、不整脈があればその治療を続けることが、脳梗塞を防ぐための最も重要な対策となります。定期的に健康診断を受け、生活習慣を見直すことが、リスクを減らすことにつながります。

隠れ脳梗塞とは

隠れ脳梗塞とは、正式には無症候性脳梗塞と呼ばれる状態のことです。これは、脳の細い血管が詰まって小さな脳梗塞ができているにもかかわらず、その詰まった場所が症状として現れにくい部分であるため、自覚できるような症状がほとんどないことが特徴です。

そのため、患者さん自身は脳梗塞が起きていることに全く気づいておらず、「隠れ」ているという名前がついています。この隠れ脳梗塞は、頭痛や他の病気の検査のためにMRIなどの画像検査を行った際に、偶然発見されることがほとんどです。画像を見ると、脳の深部などに白い小さな影として映ります。

症状がないからといって、隠れ脳梗塞を放っておくのは危険です。なぜなら、これは脳の血管に動脈硬化が進んでいる明確な証拠であり、将来的に本格的な脳梗塞や、認知機能の低下を伴う血管性認知症を引き起こすリスクが高い状態を示しているからです。

隠れ脳梗塞の主な原因は、高血圧が最も多く、その他に糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病が深く関わっています。これらの病気が長い期間続くと、脳の細い血管の壁が傷つき、硬くなって血管が詰まりやすくなります。

隠れ脳梗塞が見つかった場合の最も重要な対処法は、生活習慣病の管理を徹底することです。特に、高血圧の方は血圧を目標値までしっかりと下げる治療を行うことが非常に大切です。また、糖尿病や脂質異常症の治療も継続し、禁煙や適度な運動、バランスの取れた食事を心がける必要があります。

隠れ脳梗塞は、病気のサインを見つけるチャンスでもあります。「自分は大丈夫」と過信せず、もし健康診断などで隠れ脳梗塞の疑いを指摘された場合は、必ず脳神経内科などの専門医に相談し、今後の予防策について指導を受けることが、将来の深刻な病気を防ぐための鍵となります。


特にご高齢の方は、隠れ脳梗塞がある方が多いです。頭部CT、MRIを撮ったら、隠れ脳梗塞が見つかったというケースが多いです。70歳以降は、頭のMRIを撮ると35%の方が隠れ脳梗塞があったという研究があります。小林祥泰ら, 無症候脳梗塞
, 日本内科学会雑誌 86 巻 (1997) 9 号,1800-1805.
 

どんな病気もそうですが、無症状のものには治療は不要です。つまり、隠れ脳梗塞に対して、バイアスピリンや抗凝固薬を飲む必要はありません。しかし現実は、予防的にこれらの薬を導入されている高齢者も少なからずいます。隠れ脳梗塞は全く問題ないのかというと、そうではありません。脳梗塞が起きたというのは事実です。次は何かしらの症状を認める脳梗塞を起こす可能性は大いにあります。なので、定期的に頭部MRI撮影、頚動脈エコーをすることを推奨されています

監修 医師:今野正裕

新宿、西新宿の内科、発熱外来、脳神経内科、整形外科は西新宿今野クリニックへ。予約はこちら

よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
目次