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初診の方とリハビリの方は、診療終了30分前までの受付となります。
【休診日】日祝、水曜午後、土曜午後 ※第2・第4土曜日は休診
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ケサンラ(一般名:ドナネマブ)は、アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)または軽度の認知症の進行を遅らせる目的で用いる抗アミロイドβ抗体薬です。失われた記憶を元に戻したり、認知機能低下を完全に止めたりする薬ではありません。治療にはアミロイド病理の確認、MRIを含む事前評価と継続的な安全管理が必要です。
重要:ケサンラはすべての認知症患者さんに使用できる薬ではありません。適応判断、点滴、アミロイドPET・脳脊髄液検査、ARIAを監視するMRIは、要件を満たす専門施設で行われます。当院でこれらを実施しているという意味ではありません。
アルツハイマー病では、アミロイドβやタウなど複数の病理学的変化が神経変性と関連します。アミロイドβだけが唯一の原因と確定しているわけではありません。物忘れには、ほかの認知症、薬剤、うつ状態、睡眠障害、甲状腺疾患などさまざまな原因があるため、まず認知症診療で病歴、認知機能、生活状況などを評価することが重要です。
ケサンラは、脳内のアミロイドβプラークに含まれるN3pG Aβを標的とするモノクローナル抗体です。アミロイドβプラークの除去を促しますが、神経細胞の障害が回復することや、アルツハイマー病が治癒することを意味しません。国内の効能・効果は「アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の進行抑制」です。
対象は、アルツハイマー病によるMCIまたは軽度認知症と診断され、アミロイドPETまたは脳脊髄液検査によりアミロイド病理が確認された患者さんです。認知症が中等度以降まで進行した方や、アルツハイマー病以外の認知症に対する有効性・安全性は確立していません。
治療前には認知機能・日常生活機能、MRI所見、脳出血や微小出血、抗凝固薬などの使用、通院と定期MRIを継続できる体制を確認します。APOE ε4保因者、特にホモ接合体ではARIAの発現リスクが高いことが知られています。国内ガイドラインでは遺伝子型の確認を一律の必須条件とはしていませんが、検査の意義と限界を説明した上で必要性を検討します。
TRAILBLAZER-ALZ 2試験は、アミロイドおよびタウ病理を有する早期アルツハイマー病患者1,736人を76週間観察しました。全体集団の認知機能と日常生活機能を合わせたiADRSは、ケサンラ群で10.19点、プラセボ群で13.11点低下し、群間の絶対差は2.92点でした。これは低下を22.3%相対的に抑制した結果ですが、両群とも機能は低下しており、回復や進行停止を示す結果ではありません。個々の患者さんに同じ効果が得られる保証もありません。
国内の最新電子添文では、初回350mg、2回目700mg、3回目1050mg、その後は1400mgを4週間隔で、少なくとも30分かけて点滴静注します。安全性上の理由などで1400mgへ増量できない場合は、漫然と継続しません。
投与中にアミロイドβプラークの除去が確認された場合は、その時点で投与を完了します。除去が確認されない場合も原則として最長18カ月で完了します。18カ月を超える投与は、必要性を慎重に判断し、漫然と継続しないこととされています。
アルツハイマー病による症状であることを評価し、アミロイド病理を確認します。開始前1年以内のMRIでARIA-E、脳微小出血、脳表ヘモジデリン沈着、脳出血などを確認し、投与可否を判断します。本人と家族が期待できる効果、限界、点滴・検査の負担、副作用を理解した上で治療を選択することが大切です。
ARIAは抗アミロイドβ抗体薬で特に注意する画像異常です。ARIA-Eは脳浮腫・滲出性変化、ARIA-Hは脳微小出血や脳表ヘモジデリン沈着などを指します。無症状の場合もありますが、頭痛、錯乱、視覚症状、めまい、吐き気、歩行障害、けいれん、意識状態の変化などが現れることがあります。重篤な脳出血につながる可能性もあり、「管理すれば安全」とは断定できません。
国内資料では、開始前に加え、2回目・3回目・4回目・7回目の投与前、その後は6カ月に1回のMRIが定められています。症状があれば予定時期を待たずMRIを検討し、症状や画像所見に応じて投与延期・中止を判断します。抗凝固療法中または脳出血リスクが高い場合は特に慎重な評価が必要です。
徐々に進む物忘れと、突然の意識・認知状態の変化は区別が必要です。突然会話が成り立たない、意識がもうろうとする、顔や手足の片側に麻痺・しびれが出る、ろれつが回らない、突然の激しい頭痛、けいれん、発熱を伴う急な意識変化、頭部打撲後の変化、ケサンラ治療中の新しい神経症状がある場合は、通常外来を待たず119番通報を含む救急対応を検討してください。
急な症状では脳梗塞、脳出血、感染症、せん妄、糖尿病治療中の低血糖なども考えられます。けいれんについてはてんかんを含む評価が必要ですが、原因を自己判断しないでください。
当院では、物忘れや認知機能低下について脳神経内科で診察します。ケサンラの適応を含む専門的な検査・治療が必要と判断した場合は、対応可能な医療機関への紹介を検討します。当院でケサンラの点滴、アミロイドPET、脳脊髄液検査、ARIAモニタリングMRIを実施しているという意味ではありません。診療時間などは西新宿今野クリニックのご案内をご確認ください。
ケサンラは、アミロイド病理が確認されたアルツハイマー病によるMCIまたは軽度認知症の進行を遅らせる治療薬です。認知機能を元に戻す薬ではなく、ARIAを含む重大なリスクがあります。専門施設で適応を判断し、定期的な点滴とMRIを含む厳格な安全管理のもとで使用します。